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南アフリカ共和国

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● 滞在時の留意事項

1 デモ等への注意
 南アフリカでは、1991年にアパルトヘイトの根幹を成していた法律がすべて廃止され、1994年に初めての民主的な総選挙が実施されて以降、国内の政治情勢は概ね安定的に推移しているといえます。一方で、依然として失業率は高く、貧富の格差が大きいことから、低所得者の生活向上が社会問題の一つとなっています。このため、労働組合等によるデモが頻繁に行われていますが、過激化することもありますので注意が必要です。また、デモに対応するため、警察等による取締りも厳しくなる傾向がありますので、大規模な集会や群衆に遭遇した場合には、速やかにその場から離れてください。

2 写真撮影の制限
 軍事施設、警察関係施設、原子力発電所の撮影は禁止されています。

3 違法薬物
 麻薬、コカイン等の違法薬物は輸入禁制品であり、国内での売買、使用に対しても刑罰が科せられます。絶対に使用したり、入手を試みたりしないでください。

4 パスポートの携帯、盗難、紛失
(1)パスポートの携帯義務
 南アフリカの法律で外国人はパスポートの携帯が義務づけられており、現場の警察官や入国管理局職員は、外国人が合法的に滞在していることが証明されるまで、法令により身柄を拘束することができます。このため、パスポートを携帯していなかった日本人が警察に拘束され、一緒にいた家族が帰宅してパスポートを取って戻るまで拘束され続けた事案が発生しています。
 在留邦人、旅行者を問わず、南アフリカ滞在中はパスポートを常時携帯するようにしてください。通常はパスポートそのものを携帯する必要がありますが、事情によりパスポートを携帯できない場合は、最寄りの警察署にパスポート原本とパスポートの身分事項ページおよび南アフリカ査証のあるページのコピーを持参し、「CERTIFIED COPY」を作成(無料)してもらい、それを携帯するようにしてください。ただし、パスポートの盗難、紛失には十分注意してください。

(2)パスポートを盗難・紛失した場合
 パスポートの盗難に遭ったまたは紛失した場合には、まず最寄りの警察署に赴いてAffidavit(宣誓供述書)を取得してください。(路上検問などでパスポートの提示を求められた場合には、このAffidavitを提示してください。)
 その上で、在南アフリカ共和国日本国大使館または在ケープタウン領事事務所から速やかに新しいパスポートの発給を受けるようにしてください。
 なお、盗難や紛失に伴い新しく発給されたパスポートには南アフリカの入国印が押印されていないため、南アフリカ出国時にトラブルになるおそれがありますので、警察署から入手したAffidavit(宣誓供述書)および盗難や紛失したパスポート番号を出国審査官に伝え、入国の事実を確認してもらうようにしてください。そのためにも盗難等に備え現在所持しているパスポートのコピーを別途、携行しておくようにしてください。

5 野生動植物の保護
 南アフリカでは野生の動植物は「自然保護法」により保護されています。植物や小動物を所持していたために空港や自然保護区等で逮捕された日本人旅行者もいます。南アフリカでは、自然保護法違反は重大な犯罪行為と受け止められており、逮捕された場合には裁判が行われ、多額の罰金支払いや実刑判決が下されますので注意してください。

6 交通事情
(1)交通法規
 南アフリカは、車は日本と同じ右ハンドル、左側通行です。
飲酒運転やスピード違反の取り締まりが頻繁に行われており、スピード違反は超過スピードが大きい場合、警察に逮捕されて裁判に出廷しなければならない場合もあります。

(2)運転免許証
 外国人は、有効な国際運転免許証(国際運転免許証を取得した国の運転免許証を所持している必要があります)、または外国大使館が発行した英文翻訳証明書を付した有効な外国の運転免許証で、南アフリカ国内を運転できるとされています。なお、英語で記載されている外国の運転免許証(米、英、豪等)に翻訳証明は不要となっていますが、これをとがめ立てる警察官もいるので、日本人が英語で記載されている外国の運転免許証を所持している場合でも、日本の免許証に大使館発行の英文翻訳証明書を併せて所持して運転した方が確実と考えられます。
 日本の運転免許証で運転する場合は、在南アフリカ共和国日本国大使館または在ケープタウン領事事務所に、同運転免許証の抜粋翻訳証明を申請してください(有料)。
 なお、日本の運転免許証から南アフリカの運転免許証への書き換えは不可で、試験を受験する必要があります。ただし、南アフリカの永住許可を取得した外国人のみ右取得から1か月以内に南アフリカの運転免許証への切り替えが認められています。

(3)運転にあたっての留意事項
 高速道路は乱暴な運転の車も多く、最高制限速度の120kmを超えるスピードの出し過ぎや飲酒による交通事故が多く、死亡事故も後を絶ちませんので注意を要します。特にミニバスタクシー(ワンボックス型のタクシー)は客を乗せるために急な割り込みや急停車運転が日常的で、しかも、整備不良の車が多いため、この種の車に注意して運転する必要があります。また、道路の照明灯が設置されている所は非常に少ないため、夜間運転する場合には一層の注意が必要です。
 市街地では、ラウンドアバウト(右側から走行してくる車が優先)や4ウェイ・ストップ(すべての車が一旦停止し、最初に止まった車から通る)交差点がありますが、運転に慣れるまでは注意が必要です。事故を防ぐため徐行運転を心掛けてください。

7 在留届
 南アフリカに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡などに必要ですので、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を通じて、在南アフリカ日本国大使館または在ケープタウン領事事務所に「在留届」を提出してください。日本から転居する場合には、住所が決まっていなくても、日本出発の3か月前からオンライン提出が可能です。
 この他、住所その他届出事項に変更が生じたときは「変更届」を、日本への帰国や他国に転居する際には「帰国・転出届」を、在留届電子届出システムを通じて必ず提出してください。

8 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外の在留地から第三国への短期渡航を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などをメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、南アフリカで事件や事故、自然災害等が発生した際に、在南アフリカ共和国日本国大使館または在ケープタウン領事事務所が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受取先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。


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