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タンザニア

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● 滞在時の留意事項

1 滞在時の各種届出
 長期滞在の場合は、入国時に認められた滞在期間中に、滞在許可(Resident Permit)と再入国許可(Re-entry Pass)を取得しておく必要があります。

2 旅行制限
 外国人の旅行が禁止または制限されている地域等は特にありません。

3 写真撮影の制限
 タンザニアでは各地方自治体によって撮影禁止場所が定められており、一般的に政府機関、軍事施設、空港、湾岸、公道等の撮影は禁止されています。また、駅や病院等の撮影も禁止されている場合がありますので、撮影前に確認してください。過去には駅周辺を撮影した方が、治安当局に身柄を拘束された事例も発生しています。人物を撮影する場合、特にマサイ族は写真を撮られることを嫌う場合がありますので、事前に本人の了解を得るなど、慎重に行動してください。

4 各種取締法規
(1)違法薬物
 近年、大麻、ヘロイン等違法薬物の密輸、不法所持容疑による検挙事例が多く報道されており、タンザニアの大きな社会問題になっています。麻薬取締法に違反すれば厳罰の対象になります。また、違法薬物の品質的な問題もあり、安価な薬物の乱用による死亡例も報道されています。非常に危険ですので、絶対に関わらないようにしてください。
(2)不法就労
 外国人がタンザニアで就業する際には、就労許可(Class A〜E)の取得が必要です。最近、外国人の不法就労の取締りが強化されています。不法就労が発覚すれば、当局の厳しい取り調べを受けた後、国外退去処分となります。
 観光を目的とする短期滞在査証で入国し、商用会議への出席や現場視察を行った日本人短期滞在者が、地方でタンザニア入管関係者に拘束される事例が発生しています。特にアジア系外国人は目立つため、監視対象になりやすいことにご留意いただき、滞在目的に合った査証取得をこころ掛けるようにしてください。
(3)外国人の政治活動
 集会・デモ等の開催については、事前に当局から許可を得る必要があります。なお、治安維持上違法と見なされる活動、特に反政府活動には重罪が科せられます(国家反逆罪の場合は死刑が科せられます)。
 また、タンザニア警察当局は、国内の治安維持に努めており、小規模の騒動でも催涙弾や実弾による威嚇射撃を行う場合がありますので、小競り合い、暴動等が発生している現場に遭遇した場合には、興味本位で近づくことなく、速やかにその場から離れてください。
(4)売買春
  売買春行為は禁じられています。
(5)不正両替
  街中で、闇両替人が言葉巧みに外貨からタンザニア・シリングへの高いレートでの換金を持ちかけてくる場合がありますが、闇両替は違法行為であり、トラブルの元となりますので、公認両替所以外での換金には応じないでください。また、周囲を確認せず、安易に財布を出し、現金を見せる行為は大変危険です。常に見られていることを念頭に行動してください。
(6)偽札被害
 国内では、タンザニア・シリングや米ドル紙幣の偽札が確認されています。タンザニアの法律では、偽造硬貨・紙幣の受領・所持や使用をした場合、終身刑を科せられることもありますので、買い物時のお釣り、両替などの紙幣の交換・換金や受領の際には、不審な紙幣が混入していないか、その都度確認してください。また、両替所や銀行、ホテルのフロントを装い、観光旅行客に「あなたが使用した現金から偽札が確認されたので警察に通報する」とSNSなどで脅す詐欺が横行しています。そのまま返信することなく、実際に利用した施設に直接確認するなど慎重に行動してください。
(7)プラスチック製袋の使用等禁止
 タンザニアでは、2019年6月より、プラスチック製袋(ビニール袋)の輸出入、製造、販売、保管および使用が禁止となりました。ただし、ジップロックバッグ、医療、工業製品、食品衛生及び廃棄物管理用のプラスチック製包装は対象外となっています。違反した場合には、罰金を科せられることがありますので、エコバッグの使用をおすすめします。

5 交通事情
(1)特殊な交通法規
 タンザニアの道路は日本と同様、車は左側通行であり、信号機も日本と同様の信号機が設置されており、交通ルールについてもほぼ同じですが、特殊な交通法規としては、次のようなものがあります。
ア サービスレーン
 片側2車線道路の中央にサービスレーンが存在し、右折のための車両が進入できる。ただし、双方向から進入できるため、対向車に十分に注意する必要がある。
イ 青信号での右折待ち
 右折指示器が付いた信号機の交差点では、たとえ正面の信号機が青でも、右折指示器が点灯するまでは、右折のために交差点に進入してはならない。
(2)交通マナー
 タンザニアの交通マナーは劣悪であり、歩行者よりも車両が優先される傾向があります。運転技術が未熟な者が多く、信号無視や逆走、前後左右を確認せずに車線変更する、歩道を車両やバイクが日常的に走行する等の無謀な運転のほか、ブレーキ・ランプやヘッド・ライトが点灯しない、ガス欠等により突然停車する等、整備不良の自動車も多数見られますので、十分に注意してください。
(3)道路状況
 一部の主要幹線道路や各地方都市を結ぶ道路については舗装されていますが、随所に、大きな穴やバンプ(凹凸)があるため、運転時には注意を要します。また、未だに舗装されていない道路が多いほか、雨季に限らず大雨の際には頻繁に冠水するため、天候についての情報収集が必要です。
(4)運転時・歩行時の注意事項
 市内の信号機は、停電により点灯しないことがあり、特に夜間は街灯が極端に少ないので、交差点等に進入する際は必ず徐行するよう心がけてください。特に近年増加が激しいバイクは交通信号を守ることがなく、混雑時には歩道も走行することから特に注意が必要です。
(5)交通機関
ア 市内バス(通称「ダラダラ」)
 市内を巡回しているミニバスのことを、タンザニアでは「ダラダラ」と呼称します。狭い車内は常に満員状態であり、スリ等の被害も多く報告されています。また、無謀運転、整備不良車が多く、事故が多発していますので、注意が必要です。
イ 長距離バス
 長距離バスは地方都市間の一本道を猛スピードで走ることもあり、多数の死傷者が発生する大規模な交通事故が後を絶ちません。また、故障等により車中泊となることも少なくありません。
ウ タクシー
 タンザニアのタクシーは特定の企業による運営ではなく、個人登録制です。また、料金メーターがないため、乗車前に料金交渉をしておかないとトラブルの原因になります。車の状態も劣悪なものが多く、エアコンが効かないタクシーも少なくありません。また、自家用車でタクシーを装った営業許可のない(未登録)運転手に目的地と違う場所に連れて行かれ、凶器で脅され金品を奪われる等の偽タクシー強盗事件も頻発しています。「安くする」などと話しかけられても応じないようにしてください。正規タクシーは、タクシー乗り場などに待機していますが、空港以外の利用においては、基本的にはUberやBoltといったアプリを利用することをおすすめします。登録タクシーは車体に青、緑や黄色のラインが入っているのが一般的です。ナンバープレートが白色であることを確認してください。また、ボダボダと呼ばれるバイク・タクシーが大都市を中心に走っていますが、安全上の観点から利用はおすすめできません。
エ タクシーアプリ
 最近、タンザニアでもアプリを利用したタクシー・サービスが一般的に利用されています。料金は距離により一定額となっており、運転手の名前や連絡先がアプリ上で表示されるため、上述のような被害報告はほとんどありません。
オ 旅客船
 旅客船は、定員以上の乗客を乗せることが多い一方、定員分の救命ボート及び救命胴衣は多くの場合装備されていません。2011年9月10日にはザンジバルからペンバ行きの2,000人以上の乗客を乗せた貨物旅客船(600人乗り)が沈没し、多数の死傷者を出す事故が発生しました。また2012年7月18日には、ダルエスサラーム発ザンジバル行きの旅客船で同様の事故が発生し、68人が死亡しました。旅客船を使用する場合は、事前に救命ボート及び救命胴衣の場所を確認し、装備されていない場合は、乗船を取りやめてください。
カ 旅客機
 地方都市への国内線は定期便が殆どですが、遠隔地の場合は直行便がなく、経由地で乗客を乗せ替えて目的地に向かう場合がありますので、到着地をその都度、確認する必要があります。

6 在留届
 タンザニアに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を通じて、在タンザニア日本国大使館に「在留届」を提出してください。日本から転居する場合には、住所が決まっていなくても、日本出発の3か月前からオンライン提出が可能です。この他、住所その他届出事項に変更が生じたときは「変更届」を、日本への帰国や他国に転居する際には「帰国・転出届」を、在留届電子届出システムを通じて必ず提出してください。

7 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外の在留地から第三国への短期渡航も含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www/ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取る外務省のサービスです。登録した情報は、タンザニアで事件や事故、自然災害等が発生し、在タンザニア日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受取先として、ご家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。


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