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ジンバブエ

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● 滞在時の留意事項

1 交通事情
(1)交通事故
 交通事故は全国的に多発しており、特に、国内の幹線道路において、長距離バスやコンビと呼ばれる小型バス、ムシカシカと呼ばれる乗り合いタクシーによる重大な交通事故が頻繁に発生し、多数の死傷者が出ています。主な原因は、交通法令に違反する無謀な運転、未熟な運転技術、スピードの超過、車両の整備不良によるものです。コンビの利用は避け、移動に車が必要であれば借上げハイヤーの利用やホテルと提携しているタクシーの利用を検討するなど、安全確保に留意してください。
 特に地方では交通事故が発生した際には速やかな救援が期待できないこともありますので、より一層の注意が必要です。
(2)交通ルール・マナー
 多くのドライバーの技術が未熟な上、急な割込みや急減速・急停止などが、多発する交通事故の原因となっています。なお、車優先社会ですので、信号が青であっても、横断する際には通過車両の有無について十分な注意が必要です。
(3)大統領等要人の車列
 車の運転中に、サイレンとともに警察や軍隊に護衛された大統領や政府要人の車が接近してきた場合には、すぐに自車を左側の路肩に止め(ジンバブエでは左側通行)、車列が過ぎ去るのを待たなければなりません。走行妨害をした場合は、身柄を拘束されたり、発砲されたりすることもあります。
(4)大統領官邸周辺
 大統領官邸付近は武装した軍隊に守られており、駐停車は禁止されています。官邸付近の道路(Borrowdale Roadの一部区間)は午後6時から午前6時までの間通行禁止となっています。徒歩で近づいただけで銃を向けられることもありますので、十分な注意が必要です。
(5)コンビ、ムシカシカ
 市民の足としてコンビやムシカシカが普及していますが、割込み、急停止、急発進、対向車線走行等を当たり前のように行い、交通ルールを守らないため、度々重大な交通事故を起こしています。乗車定員という概念はなく、乗せられるだけ多くの人を乗せているため、事故に遭った際の被害(怪我)の程度も大きくなっているようです。事故に遭った際の補償は一切ありません。また、車内でスリ等の犯罪被害に遭遇する危険もありますので、コンビ、ムシカシカの利用は避けてください。
(6)鉄道・バス
 鉄道や大型バスもありますが、駅周辺やバスターミナルの治安は悪く、また、夜行電車や夜行バスでは犯罪被害に遭遇する危険性が極めて高いので、利用は避けてください。
 信用できる移動手段として、AVISやEuropcar等の大手レンタカー会社のカーレンタル、大手旅行会社や大手ホテルの送迎等を利用することをおすすめします。
 また、ジンバブエ国内の都市間を移動する際に長距離バスを利用する必要がある場合には、ジンバブエ国内のみで運行している長距離バスではなく、国境をまたいだ運行をしている長距離バス(例:ジンバブエのハラレ市とザンビアのルサカ市の路線を運行している。)を利用することをおすすめします。

2 写真撮影
 軍事施設、空港、大統領官邸等の重要施設での写真撮影は禁止されています。これらの施設の周辺で不用意にカメラを構えたりすると、軍・警察により拘束され、処分を受けることがあります。
 また、ハラレのバスの停留所で街中の人混みを写真撮影したところ、警察官に職務質問され、相手側の了承を得ずに撮影をしたという理由で全ての写真データを消去させられたうえで、警察署に一時的に拘束された日本人もいます。その際の警察側の説明は、「撮影禁止区域ではないが、相手の了承を得ずに人物を撮影するのは許されない」というものでした。
 撮影禁止区域でなくとも無断で人物を撮影するなど、現地の人が不快に感じるような写真撮影はトラブルの元になり得ますので、注意してください。

3 ガソリン
 ガソリンは慢性的に不足しているため、給油できるスタンドに車が集中し、給油するために数時間以上列に並ぶということも度々発生しています。
 ハラレ市以外の地方都市に車で移動する場合は、あらかじめ現地の燃料(ガソリン・軽油)供給状況を確認するとともに、経路上で給油可能なスタンドを発見した場合には、早めの給油を心がけてください。また、緊急事態に備え、自宅に一定量のガソリンを保管しておくこともご検討ください。

4 政治的発言
 公共の場所では政治的発言を控えるとともに、政治集会やデモが行われているような場所には近づかないようにしてください。

5 断水、停電への備え
 水道水は飲用としてはふさわしくない場合が多いため、市販のペットボトルの飲料水を利用してください。また、停電、断水が頻繁に発生しているため、飲料水の備蓄やライト(懐中電灯等)、モバイルバッテリーを準備しておくことをおすすめします。

6 観光ツアー
 ジンバブエで観光ツアーを予約する場合は、ツアー会社によっては顧客に対する安全対策を十分に行っていないところもありますので、宿泊しているホテル内のツアーデスクを活用するなどして、そのツアー会社の信頼度(会社の規模、ガイドやインストラクターの熟練度、事故などが発生した場合の対応、保険加入の有無等)を確認してから申し込むことをおすすめします。なお、たとえガイドが一緒であっても、突然、野生動物に襲われるなどの事故も発生していますので、十分注意してください。

7 野生動物
 観光施設等において、次の事案が発生しています。不用意に野生動物に接近するなどの行動は危険ですので絶対に避けてください。
 ○日本人旅行者も利用するホテルにおいて、従業員が象に近づき過ぎて接触・死亡
 ○ザンベジ川において、カヌーのツアーガイドがワニに襲われて死亡
 ○野生動物の観光ツアー中に、現地人のガイドがライオンに襲われて死亡
 また、猿(ヒヒ)が食べ物を狙って観光客のバッグを奪ったり、ホテルの部屋の中に入ってきて物を奪ったりする事案が度々発生しています。見た目がかわいいからといって触ろうとしたり、奪われた物を取り返そうとしたりする行為は、攻撃を受ける可能性がありますので、行わないようにしてください。
 万が一、猿(ヒヒ)に襲われたときに備え、パスポート等の貴重品はバッグとは別に保管しておくことをおすすめします。飼育されているとはいえ、元は野生動物です。これらのアトラクションを楽しむ場合には、危険性を十分に認識してください。

8 象牙の持出しについて
 ジンバブエから象牙を持ち出す際には、ジンバブエのワシントン条約管理当局の事前の許可が必要です。また、日本への輸入の際も経済産業省の輸入承認を受ける必要があります(ただし、ワシントン条約適用より前に取得した象牙製品に限ります:アフリカゾウの場合は1976年2月25日以前取得のもの。同年2月26日以降取得のものは輸入禁止。)。
 無許可の象牙製品を土産として所持していた旅行者が、ジンバブエの空港での荷物検査時に野生動物の保護に関する法律違反で現行犯逮捕される事例が発生しています。また、日本の空港での荷物検査時に、輸入承認を受けていないために外国為替及び外国貿易法違反で現行犯逮捕される事例も発生しています。観光地やハラレ市内では、露天商が無許可の象牙製品を取り扱っていることがありますが、安いからと言って安易に購入することのないようにしてください。
 詳しくは経済産業省の以下のページをご参照ください。
 https://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/02_exandim/06_washington/to_tourist.html

9 在留届
 ジンバブエに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、以下のオンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を通じて、在ジンバブエ日本国大使館に「在留届」を提出してください。また、日本から転居する場合には、住所が決まっていなくても、日本出発の3か月前からオンライン提出が可能です。この他、住所その他届出事項に変更が生じたときは「変更届」を、日本への帰国や他国に転居する際には「帰国・転出届」を、在留届電子届出システムを通じて必ず提出してください。

10 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外の在留地から第三国への短期渡航も含む)は、以下のオンラインによる「たびレジ」への登録をお願いします
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。
 また、「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、ジンバブエで事件や事故、自然災害等が発生し、在ジンバブエ日本国大使館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受取先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

11 通貨
 2024年12月現在、ジンバブエの貨幣は、ジンバブエゴールド(通称ZIG)と呼ばれる自国の通貨が流通しています。しかし、貨幣価値の信頼性が極めて低く、米ドルの決済が主流となっています。米ドル(紙幣)等の現金で支払いを行った場合、お釣りがZIGで戻ってくる場合や、お釣りがないため、商品を追加で購入させられる場合がありますので、少額紙幣を十分に準備しておく必要があります。
 ZIGを他国通貨(米ドルなど)に両替する際には、外貨を銀行等でZIGに両替した際のレシートの提示を求められることがあります。レシートを紛失した場合などは、両替を受け付けない、または、両替額に上限が設けられる場合がありますので、ZIGに両替する前に、他国通貨への両替方法と条件について確認することをおすすめします。
 また、ジンバブエでは現金の持込額には制限がありませんが、持出額については、上記「査証、出入国審査等 3 通関(1)」のとおり制限がありますので注意してください。
 ジンバブエは現在深刻な外貨不足に陥っていることから、クレジットカードを利用したキャッシングサービスが利用できない場合もあります。利用できる場合であっても、1日の利用上限が数百ドル程度となりますので、滞在に際しては予定される滞在費の支払い方法の確認と、上記「査証、出入国審査等 3 通関(1)」の内容に留意した上で、必要な額の外貨を持参してください。

12 宿泊
 宿泊料金があまりにも安いホテルは防犯面および衛生面での設備が不十分であるおそれがありますので、利用は極力控えることをおすすめします。

13 ジンバブエの航空会社
 ジンバブエの航空会社である「エア・ジンバブエ」は、現在、ハラレとヨハネスブルグ、ブラワヨ、カリバ、ビクトリア・フォールズ間およびブラワヨ、カリバとビクトリア・フォールズ間において運航していますが、突然の欠航や大幅な遅延が度々発生しています。利用に当たっては時間的に余裕をもった計画を立てることをおすすめします。
 各航空会社の最新の運航状況については、各航空会社、旅行代理店に十分にご確認ください。

14 違法薬物
 違法薬物関係の犯罪は当局による厳しい取締りが実施されています。最高15年の懲役刑に処せられる場合がありますので、絶対に関わらないでください。


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