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オーストラリア

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● 滞在時の留意事項

1 在留届
 オーストラリアに3か月以上滞在される方は、緊急時の連絡等の際に必要ですので、到着後住所または居所が決まり次第遅滞なく、オーストラリア国内の滞在先を管轄する日本国大使館または総領事館に在留届を提出してください。また、住所その他届出事項に変更が生じたとき、または日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には、必ずその旨を届け出てください。なお、在留届の届出は、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )による登録をお勧めします。

2 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、オーストラリアで事件や事故、自然災害等が発生し、オーストラリアにある日本国大使館・総領事館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

3 旅行制限
 一般的なルートの観光には特に旅行制限はありません。オーストラリア奥地(アウトバック)を旅行する場合には、遭難等の危険性があるので、十分な装備をするとともに、旅行日程を家族や知人或いは現地の警察等に届けておくことをお勧めします。

4 写真撮影の制限
 軍関係施設の撮影は禁止されています。その他の場所では写真撮影は可能ですが、施設内等での撮影の際には、必要に応じて施設係員等に確認することをお勧めします。

5 違法薬物
(1)違法薬物取り締まり
オーストラリア国内ではコカイン・覚せい剤等の薬物が若者を中心に蔓延しており、外国からの密輸入に加えて国内での違法栽培も後を絶ちません。違法薬物の製造・栽培及び製造過程への参画、違法薬物の他人への供給、並びに、それらの所持・使用は禁止されており、これに違反した場合は、厳しい刑罰(懲役や罰金等)が科せられます。違法薬物には絶対に手を出さないでください。
 また、日本の大麻取締法は、国外において大麻をみだりに、栽培したり、所持したり、譲り受けたり、譲り渡したりした場合などに罰する規定があります。大麻が合法化されている国でも、大麻には決して手を出さないようにしてください。
 なお、飲酒運転取締りと同様に、麻薬服用運転取締りがオーストラリア全土で行われています。

(2)地域別の違法薬物対応等
【キャンベラ首都特別地域(ACT)】
 ACT内では法改正により、2020年1月31日以降、合法的に大麻を所有し栽培することができるようになりました。成人は最大50グラムの大麻を所持し、2つのプラントを栽培することができるとされていますが、連邦法においては、依然として大麻の所有及び栽培は違法になっているため、ACT内でも取り締まりの対象となる可能性があります。なお、大麻については依存性があるだけでなく、急性の認知障害や精神運動機能障害、長期の使用障害として呼吸機能低下や精神病症状の発現等が指摘されています。

【ニューサウスウェールズ(NSW)州】
 シドニー空港では、海外からの密輸入阻止を目的として水際での取締りが厳しく行われており、持ち込み禁止物を不正に所持している疑いがある入国者に対して、脱衣による所持品検査または医師による身体検査を行う権限が、空港税関に与えられています。
 NSW州の麻薬等取締法によれば、違法薬物を他人に供給した場合は罰金55万オーストラリア・ドルまたは終身刑、所持違反の場合は罰金2,200オーストラリア・ドルまたは懲役2年が科されることとなっています。
 過去には、シドニー空港に到着した日本人が大量のヘロインを所持していたとして、違法薬物供給目的所持の容疑で逮捕され、長期の懲役刑(実刑)の判決を受けています。最近も覚せい剤を密輸しようとした者が空港で逮捕された事例があります。
 シドニー市内の歓楽街キングスクロス地区では、地元警察が集中的な取締りを行っていますが、メインストリートを一歩外れると、日常的に薬物売買が行われています。軽い気持ちで手を出すことは絶対に避けるとともに、薬物犯罪に巻き込まれないよう十分注意してください。

【北部準州(NT)】
 シドニーと同様に、違法薬物の問題が報告されており、東南アジア方面から密輸される薬物の受入拠点となっていると言われています。空港や港では、密輸阻止のため水際での取締りが厳しく行われています。

【ビクトリア(VIC)州】
 大麻、コカイン、覚せい剤(メタンフェタミン・アンフェタミン等)、エクスタシーが蔓延しています。薬物の使用・所持・製造等は違法行為であり、違反すると処罰されます。メルボルン空港では、密輸入阻止のため、水際での取締りが非常に厳しく行われており、また、メルボルン市内及びその周辺では、密造場所の摘発など警察による厳しい取締りが継続的に行われていますが、路上やナイトクラブでの密売が横行しており、これら薬物犯罪に巻き込まれないよう十分に注意が必要です。

【クイーンズランド(QLD)州】
 薬物の製造・所持・使用は違法行為ですが、若者を中心に覚せい剤や大麻が蔓延し、脱法ハーブも大きな社会問題となっています。QLD州警察発表の犯罪統計によると、2022年における薬物犯罪認知件数は57,138件と依然として多発しています。警察当局は取締りを強化していますが、繁華街やナイトクラブでの密売及び使用が横行しており、薬物に起因する事件は後を絶ちません。薬物はいったん摂取すると依存性が強く、中毒症状を起こし病院に運ばれるなど、最悪の場合、死に至るおそれもあることから、軽い気持ちで手を出すことは絶対に避けるとともに、薬物犯罪に巻き込まれないよう十分注意してください。

【南オーストラリア(SA)州】
 大麻や覚せい剤などの違法薬物が蔓延しており、密輸入阻止のため、水際での取締りが非常に厳しく行われています。また、アルコールが販売されている場所での呼気、唾液検査など警察による取締りが継続的に行われていますが、密売も横行しており、これら薬物犯罪に巻き込まれないよう十分に注意が必要です。

【タスマニア(TAS)州】
 薬物の使用・所持・製造は違法であり、空港や港における水際での取締りが非常に厳しく行われていますが、繁華街などでの密売も横行しており、これら薬物犯罪に巻き込まれないよう十分に注意が必要です。
【西オーストラリア(WA)州】
 1981年に制定された薬物に関する条例では、個人使用のために、30グラム以上の大麻を所持した場合、最高で懲役2年もしくは罰金2,000オーストラリア・ドル、または両方の刑罰が科せられます。また、販売ないし供給する目的で麻薬類を所持した場合はさらに厳しい刑罰となり、最高で懲役25年もしくは罰金10万オーストラリア・ドル、または両方の刑罰が科せられます。

6 不法就労
 就労等、特定の活動を行うことを目的として入国するためには、日本を出発する前に駐日オーストラリア大使館または総領事館、領事館、あるいはオーストラリア国内にある管轄事務所に郵送で手続きをして「一時居住ビザ」の発給を受けることが必要です。
 観光・短期滞在査証またはETAで入国した場合は、就労することは禁じられており、不法就労は厳しく取り締まりが行われています。違反者は身柄が拘束され、裁判の後、国外退去処分となります。
 なお、日本とオーストラリアの間には、ワーキング・ホリデー制度が実施されています。本制度は、原則として18〜30歳までの青少年の相互交流と相互理解の促進を目的として実施されているもので、滞在期間12か月までの数次入国査証が発給されます。また、条件を満たせば12か月間の延長または更新ができます。制度の主旨はあくまでも長期休暇を利用して観光することにありますが、旅行資金を補助する手段として一時的(同一雇用主の下で6か月を越えないこと)に就労することが許されています。詳細は駐日オーストラリア大使館等にご照会ください。

7 政治活動
 道路上(歩道を含む)のデモは、各州により規制が異なるものの、概ね各州とも7〜14日前に警察当局の許可を得る必要があります。許可を得ないで行うデモは違法です。

8 賭博行為
 許可された場所以外の公共の場所で、賭博行為を行うことは禁じられており、違反した場合、罰金刑が科せられます。

9 交通事情
(1)全般
 車両の通行は日本と同様に左側通行で、交通法規も日本とほぼ同様です。しかしながら、日本に比べ制限速度が高く、また、州によっては独自の交通ルールがあり、それを十分に熟知せず、慣れないまま車を運転することは事故の原因となります。
 市街地以外は「ラウンド・アバウト」と呼ばれる信号機のないロータリー式交差点が多く存在します。ラウンド・アバウトには、徐行または一時停止をして、全て右回りで進入、離脱します。自分から見て右側から来る車両に優先権があります。
 また、オーストラリアの特徴として、夜間、カンガルー等の夜行性動物が道路を横断したり、車のライトに向かって飛び出してきたりすることがあります。このため、夜間の運転、特に市街地以外での運転には注意が必要です。
 前後部座席のシートベルト着用やチャイルドシートの使用が義務付けられています。また、運転中の携帯電話の使用は禁止されています。
(2)地域別の交通事情
【キャンベラ首都特別地域(ACT)】
 キャンベラ内の道路は比較的広く、交通量は出勤時間帯(午前8時前後)及び帰宅時間帯(午後5時前後)を除きそれほど多くなく、渋滞もほとんどありません。市街地には信号機が多く設置されていますが、郊外ではラウンド・アバウトの交差点が多く見られます。
 制限速度は、ハイウェイで時速100キロメートル、主要幹線道路で時速80キロメートル、一般道路で時速60キロメートル(一部で時速50キロメートル)と日本に比べやや高速です。
 キャンベラ内の主要幹線道路以外は照明設備が少なく、また、場所によっては未設置の道路もあり、夜間等に視界が良くない道路もありますので、運転には十分な注意が必要です。
 
【ニューサウスウェールズ(NSW)州】
 シドニー市中心部は交通量が多く、大型車両等が頻繁に通行していますが、道路の幅が狭い、一方通行道路や直進、右左折専用車線が多いなどの特徴がありますので、運転する際には十分な注意が必要です。
 制限速度は日本に比べ高く設定されており、市内で時速60キロメートル、郊外では110キロメートルに設定されている道路もあります。また、路肩の駐車車両が多く、急カーブや舗装状態の悪い路面、街灯のない道路も多いため、特に夜間の運転には注意が必要です。
 交通取締りは非常に厳しく、市の中心部では駐車違反、また、郊外では速度違反及び飲酒運転の取締りが厳しく実施されています。歩行者用信号の横断可能な時間が短いため、歩行者による信号無視が多いこともあり、道路横断中の事故が多く発生しています。
 鉄道については、シドニーでは、日本のように電車の乗り越し精算制度がないため、乗車時に目的地までの適正な乗車券を購入する必要があります。過去に適正な乗車券を購入せずに乗り越ししたところ、反則切符を切られ、裁判所への出廷を余儀なくされた事例があります。

【北部準州(NT)】
 NTの北部地域では、12月から3月までが雨季です。毎年雨季には、ダーウィン周辺の幹線道路の多くの場所が洪水により通行止めになりますが、通行止めの標識に気づかないと洪水に巻き込まれてしまう危険がありますので、注意が必要です。
 町から町までの距離が遠く、ガソリンスタンドの数が少ないため、早目の給油を心がける必要があります。また、広大な土地であるためスピードを出しすぎてしまい、毎年、旅行者がレンタカーで旅行中に交通事故に遭うという事例が発生しています。夜間は街灯や町の明かり等は一切なく真っ暗であり、突然カンガルーなどの野生動物が道路に飛び出してくるなど、通常とは異なる危険があります。過去には動物を避けようとして急ハンドルを切ったために、日本人旅行者が死亡事故を起こした事例もあります。

【ビクトリア(VIC)州】
 メルボルン中心部では、トラム(路面電車)に関する交通ルールとして「フックターン(二段階右折)」をしなければならない交差点があります。フックターンをしなければならない交差点には標識(白地に黒)が出ているので注意が必要です。
 トラムが安全地帯のない停留所で客の乗降のため停止しているときは、車両はその後方で停止しなければなりません。通常はトラムの側面に、後方から視認できるサインが表示されるのでこのサインが出ている間はトラムの側方を通過してはいけません。

【南オーストラリア(SA)州】
 市内の幹線道路のほか、アリススプリングスからダーウィンに通じるスチュアートハイウェイでは重大事故が多発しています。
州北部のアウトバックでは、人家やガソリンスタンドもない所が多いので、十分な量の水やガソリン、衛星電話等の準備と装備が必要です。
 サイクリング旅行での夜間の走行は非常に危険です。夜間は交通量がまばらで、車両も高速走行しており、運転手の注意力が散漫になっていることがあることから、交通事故に遭う危険性が極めて高いため、夜間走行は避けてください。やむを得ず夜間に走行する場合は、夜光チョッキ、反射資器材を装着し、他の走行車両から十分に視認できる装備で走行してください。

【タスマニア(TAS)州】
 冬季の山間部では路面凍結によるスリップ事故が多発しています。また、その他のシーズンの一般道においても、路面の土等のために滑りやすいので運転の際には特に注意が必要です。

【クイーンズランド(QLD)州】
 ブリスベン市内では一方通行、郊外ではラウンド・アバウトが多いのが特徴です。
 また、QLD州には日本のような厳密な車両検査制度がなく、レンタカー会社の車両であっても整備不良の場合があるので、運転前の点検を励行してください。
 制限速度が高い場所が多いものの、路面状態は決して良くありません。速度を超過して走行する車両が多いため、特に、信号機のない横断歩道を横断する際は注意が必要です。
 赤信号での停車中も含め、運転中の携帯電話の利用及び操作の取締りが強化されています。また、交差点には固定式のスピードカメラが多く設置されているほか、スピードガンを使用しての速度違反の取締りを強化しているため、日頃から制限速度を遵守することが肝要です。
 牛、馬等の家畜、カンガルーやポッサム等の大小野生動物が道路上に侵入してくる場合が多くありますので、走行中、異常な物を発見した場合は、直ちに速度を落としてください。見通しの悪い夜間は、特に注意が必要です。

【西オーストラリア(WA)州】
 郊外の道路は最高時速110キロメートルの制限速度が設定されていますが、片側1車線で中央分離帯やガードレールが整備されておらず、トラック等とのすれ違いの際、左のタイヤが未舗装部分に脱輪し、舗装部分との高低差により、横転事故が多発しています。また、夜間運転時、カンガルー等の野生動物との衝突事故が発生しています。

10 自然体験、アウトドアスポーツ体験
(1)ビーチ(遊泳に際しての注意事項)
 日本人旅行者の海水浴やサーフィン、ダイビング中の事故が増えています。遊泳する際は、遊泳禁止の標識が出ていないことを必ず確認し、多くの人が遊泳していて、海岸の監視員がいる場所を選んでください。
 遊泳中の心臓発作等による死亡事案(特に中高年)も多く発生しています。心肺等に既往症がある人は、特に注意が必要です。本人のみならず家族等周囲の人がお互いの健康に注意しあうようにしてください。
 ダイビングは必ず2人以上で行い、ダイビングスポットの潮流等の状況を知っているベテランダイバー、またはガイドと潜るようにしてください。ダイビング中に仲間とはぐれた場合や潮流に流された場合等は、必ず速やかに海面に浮上してください。過去に発生した事故でも、浮上せずに潜ったまま仲間を探していたために起きた死亡事故が数多くあります。

(2)ビーチ(地域別の注意点)
【クイーンズランド(QLD)州】
 州南部の海岸は、風が強く波が高い場所が多く、また、波が比較的穏やかな場所や入り江等でも潮流が早い場所や急に深くなる所が多いため事故が発生しています。水泳経験のある人でも事故に遭う事例があることから、泳ぎに自信があるとしても油断することなく、十分ご注意ください。
 なお、エリアによっては毒を持ったクラゲや海ヘビ、魚介類が多く生息しているほか、鮫やワニも頻繁に目撃されており、実際に襲われて大怪我をしたり、死亡する事例も発生していることから、遊泳時には十分ご注意ください。

【北部準州(NT)】
 ダーウィン近郊の海岸では、3〜4月になると、沖合に生息する毒クラゲ(刺されると死亡の可能性有り)が海岸浅瀬の小魚、エビ等をねらって浜辺に現れるため、注意が必要です。
 毒クラゲ同様に、ワニ(クロコダイル)にも注意が必要です。ワニは海水にも淡水にも生息しています。生息地で人が泳ごうとすると、縄張りを犯されたと思ったワニに襲われることがあり、毎年、死者が出ています。
 州中央部から北部の海岸には、ボックス・ジェリーフィッシュと呼ばれる猛毒を持つクラゲが生息しています。このクラゲに刺された場合、その毒によって大人でもショック死することがあります。通常、このクラゲが発生した場合は、海岸の看板等に注意報が掲示されます。特に10月〜5月はこのクラゲが多く発生しますので、この期間はビーチでの遊泳を避けることが無難です。
 また、ストーンフィッシュ、ブルーリングド・オクトパス、コウン・シエル等の毒を持った魚介類が生息しています。ダイビングやシュノーケリング等で海に入る際には、インストラクターや現地の海の事情をよく知った人から、事前の情報を十分入手してください。また、海中では、むやみに生物に触れないようにしてください。
 鮫の来襲を知らせる「シャーク・ベル」が鳴ったときは、直ちに海岸に上がってください。タ方、監視員がいなくなった後や、波の静かな時、曇天の時には、特に鮫に対する注意が必要です。

【西オーストラリア(WA)州】
 ビーチは、日本と比較して波が高く、水温が低いという特徴があります。海水浴やボディボードは、遊泳エリア(下半分が黄色で上半分が赤色の旗が掲げられた旗竿2本の間)で行ってください。また、近年鮫におそわれ、ケガあるいは亡くなる事例が頻発しており、監視員のいない場所での遊泳には注意が必要です。鮫防止用ネットのあるビーチが最近増えてきましたので、そのようなビーチで遊泳することをお勧めします。

(3)ブッシュウォーキング
 ブッシュウォーキングを体験しようとする場合、一人歩きは、道に迷ったり、事故に遭ったりする可能性があり危険ですので、ツアーに参加するか、経験が豊富な人と行動をともにすることをおすすめします。また、自身の安全を守るため、宿舎や地元警察等に目的地や日程等を届けるのも一案です。
 オーストラリアでは自然と動物を大切にしています。山野は野生動物と自然の宝庫ですが、そこで活動するためには留意事項を守ってください。例えば、西オーストラリア、北部準州及び北クイーンズランドの奥地(アウトバック)には、野生のワニが生息しています。なかでも塩水性のワニは人間を襲う危険性があるので、危険標識等を確認することが重要です。また、都市と都市の間にガソリンスタンドがない場合があり、燃料を補給できず途中で燃料切れを起こすといった事例があります。
(4)その他の活動
 オーストラリアではラフティング(ゴムボートによる川下り)、ハングライダー、バンジージャンプ等危険が伴うスポーツを手軽に体験できますが、事故に伴う補償が十分ではない場合がありますので、体験する前には補償条件等をしっかり確認した上で判断してください。

11 森林火災(Bush fire)
 オーストラリアでは、自然災害が時折発生しており、特に10月から3月にかけては森林火災(Bush fire)が各地で発生します。森林火災が発生した場合には、周辺空港の航空機の運航停止や道路封鎖等、交通機関に影響を及ぼすだけでなく、人命や家屋に被害が及ぶ可能性がありますので、天気予報やニュース等で最新情報を入手するように努めてください。細部は日本国大使館・総領事館作成の「安全の手引き」(各館のホームページに掲載)等を参照してください。

12 子の居所の移動が犯罪になる場合
 オーストラリアにおいては、18歳未満の子に対する親権は基本的に両親の双方が保有しますが、家庭裁判所において子の養育に係る家裁命令(Parenting Order)の審理中、または、親権が家庭裁判所から既に一方の親に与えられている場合に、例えば、日本人とオーストラリア人の夫婦で、日本人の親がオーストラリア人の親の書面による同意や家裁命令に依らずして、無断で自分の子を連れて日本に帰国すると犯罪となり、最高3年までの禁固刑に処される可能性があります。また、オーストラリアと刑事司法上の共助関係を有する第三国へ子と共に入国する際にも、子を誘拐した犯罪被疑者として逮捕される可能性もありますのでご注意ください。
(ハーグ条約)
オーストラリアは、国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去りまたは留置した場合は、原則的に子が元の常居所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html


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