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トルコ

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● 滞在時の留意事項

1 身分証明書(パスポートまたは滞在許可証(イカメット))の携帯
 滞在許可証(イカメット)を取得した場合は、身分と合法的滞在を証明するものとしてパスポートまたはイカメットを常時携帯することが義務づけられています。また、記載事項に変更が生じた場合には、同イカメットに記載されている注意書きに従ってこれを届出る必要があります。
 3か月以内の短期滞在でイカメットを取得していない場合は、パスポートを常に携行する必要があります。(パスポートの紛失・盗難には十分注意してください。)

2 写真撮影の制限
 軍や警察関係施設での記念撮影等はあらかじめ許可を得る必要があります。許可を得ないで撮影しているところを発見された場合は、逮捕・勾留されることもあります。また、要人の滞在するホテルの周辺など特別な警備が施されている場所では、警察官から撮影を禁止される場合もあります。博物館や美術館での撮影は、あらかじめ施設管理者に確認してください。

3 各種取締法規
(1)薬物犯罪
 トルコは、欧州や中東産油国への薬物密輸のルートとなっていることから、薬物犯罪のための厳しい取締りが行われています。薬物の不法所持には厳罰が科されます。薬物犯罪に巻き込まれないためには、誘いかけには絶対に興味を示さないこと、他人から日本や他国への荷物の運搬を頼まれても絶対に引き受けないことなどの注意が必要です。
 なお、鎮静剤等の医薬品で麻薬類の成分を含有するものを入国の際に持ち込む場合には、嫌疑を避けるため、医師の診断書・使用許可証等を持参することをお勧めします。
(2)不法就労
 就労査証を取得しない就労者は不法就労として扱われ、国外退去などの処分を受けます。
(3)外国人の政治活動
 一般的に反国家的な政治関係出版物・活動、政治犯に対する取締りは厳しく、過去、禁止された宗教団体のメンバーと接触した日本人留学生が当局から監視されたケースや政治団体事務所を訪問した日本人旅行者が当局より質問を受けた事例があります。
 デモなど示威行動に対する警察の規制は厳しく、参加者が少しでも警察官に手を出したりすると放水や催涙ガスを使用して鎮圧に当たることもありますので、デモ等には絶対に近づかないでください。
(4)不敬罪
 トルコ共和国建国の父、ケマル・アタテュルク初代大統領を冒涜するような行為(批判、悪口など)は処罰の対象となります。過去に邦人観光客が、小学校の校庭に設置されたケマル・アタテュルクの胸像の頭部にトマトを載せて写真撮影したところ、警察に一時身柄を拘束された事例もあります。

4 在留届
 トルコに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡などに必要ですので、到着後住所または居所が決まり次第遅滞なく在トルコ日本国大使館または、在イスタンブール日本国総領事館に在留届を提出してください。また、住所その他の届出事項に変更が生じたとき、または日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)ときは、必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )による登録をお勧めしますが、郵送によって行うこともできますので、在トルコ日本国大使館または、在イスタンブール日本国総領事館宛に送付してください。

5 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、トルコで事件や事故、自然災害等が発生し、在トルコ日本国大使館、在イスタンブール日本国総領事館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

6 交通事情
 内務省の発表によると2022年の交通事故(人身事故)総件数は約19万5,000件で、死亡者数は2,282人、負傷者数は約29万1,000人となっています。
 交通マナーは良いとは言えず、信号無視、一方通行の逆走、猛スピードで乱暴な運転をする車両が多数見られます(特にタクシー、ドルムシュと呼ばれるミニバス)。事故に巻き込まれないための自己防衛に細心の注意を払う必要があります。
 市街地でも信号機と横断歩道の位置関係がわかりにくい上、車両が歩行者より優先すると考えられているため、道路を横断しようとしている歩行者がいても停止する車はほとんどいないので、徒歩による移動の際は十分な注意が必要です。また、歩行者自身のマナーも決して良いとは言えず、車両の間を縫うようにして道路を横断することから、運転の際は注意が必要です。
 市街地の道路には、配管工事等の際に掘られた跡がそのまま放置され、凹凸が散在しているなど状態があまり良くないことから、これらにタイヤを取られないよう、運転には注意が必要です。郊外の道路は照明設備が不十分ですので、夜間の運転には特に注意が必要です。

7 子供の親権を巡る問題
 トルコにおいては、親権を持つ親であっても、他の親権者の同意や裁判所の許可を得ずに子の居所を移動させること(親が日本に帰国する際に子を同伴する場合を含む)は、子を誘拐する行為として重大な犯罪となる可能性があります。他国では、結婚生活を営んでいた国への再入国や、当該国と刑事司法上の共助関係を有する第三国への入国の際に、子を誘拐した犯罪容疑者として日本人が逮捕される事案が発生していますので、注意してください。

8 ハーグ条約
 トルコは、国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める、「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去りまたは留置した場合は、原則的に子が常居所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html


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