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マレーシア

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● 滞在時の留意事項

1 在留届
 マレーシアに3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )を通じて、在マレーシア日本国大使館またはマレーシア国内の各日本国総領事館に「在留届」を提出してください。日本から転居する場合には、住所が決まっていなくても、日本出発の3か月前からオンライン提出が可能です。
 この他、住所その他届出事項に変更が生じたときは「変更届」を、日本への帰国や他国に転居する際には「帰国・転出届」を、在留届電子届出システムを通じて必ず提出してください。

2 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外の在留地から第三国への短期渡航も含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報等を日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、マレーシアで事件や事故、自然災害等が発生した際の緊急時には、在マレーシア日本国大使館または管轄地域各総領事館などが安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

3 旅行制限
(1)日本政府は、サバ州東海岸のうち、サンダカン、ラハ・ダトゥ、クナ及びセンポルナ周辺地域に危険情報「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」を、サバ州東海岸のうち上記「レベル3」発出以外の地域(タワウを含む)に危険情報「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」を発出しています。
サバ州東海岸一帯の大部分及び周辺海域では、海賊事件、身代金目的の外国人誘拐等が発生しているほか、様々な武装集団が活動を行っていることもあり、どのような目的であれ渡航は止めてください。

(2)その他、軍事関係施設、宗教施設、危険地域等の中には、入域が禁止されているか、あるいは監督官庁の許可が必要なところがあります。また、国立公園内での動植物の捕獲・採集は禁止されており、他の地域についても禁止されているか、あるいは許可が必要な場合があります。

4 写真撮影の制限
 博物館、寺院・モスク、軍事施設等には撮影禁止区域があるため撮影前に確認が必要です。なお、撮影禁止区域には、その旨の表示があります。また、地元の一般市民(特にイスラム教徒の女性)を撮影する場合は、事前に本人の了解を得る必要があります(勝手に撮影することで反感を招かぬよう注意してください)。

5 銃器不法所持
 銃器法等で厳しく規制されています。過去に、日本人の短期旅行者がモデルガンをマレーシアに持ち込んで、「模造銃砲類等所持違反」容疑で警察に身柄を拘束され、その後、裁判の結果、有罪(罰金刑と拘留)となった事案も発生しています。マレーシアでは、日本と事情が異なり、モデルガンの所持も犯罪行為になります。

6 旅券の携行
 日本人旅行者が検問中の警察官から旅券の提示を求められ、(紛失により)不携帯であったため警察に身柄を拘束された事例がありました。置引きやひったくりに十分に注意しつつ、旅券は常時携帯する必要があります。
 なお、旅券紛失の際は、速やかに、警察に紛失を届け出るとともに、最寄りの日本国大使館もしくは総領事館において、旅券もしくは「帰国のための渡航書」の発給を受けてください。

7 不法滞在・資格外活動
 あ滞在期間を超えての滞在または在留資格外の活動は、いずれも罰せられ、国外退去となる場合がありますので注意してください。

8 交通事情
(1)道路事情
ア マレーシアの交通手段は、高架電車、バス、タクシー、自家用車、オートバイが一般的です。
イ 道路は、都市部においては大抵舗装されており、交差点の多くが信号のないロータリー式交差点(ラウンド・アバウト)になっています。
ウ 主要道路は、朝・夕のラッシュ・アワー、昼の時間帯及び雨天時など大変混み合います。
エ 一般的に車優先の道路構造であるため、歩行者の安全性を考慮した横断歩道や歩道橋等が十分に整備されていません。
オ 郊外では、牛等の家畜の車道進入があるので注意が必要です。
カ 道路標識はマレー語表記のものが多く、信号機は低い位置に設置されています。

(2)規則
 交通規則(左側通行、シートベルトやヘルメット着用、飲酒運転禁止、法定速度遵守等)は日本とほぼ同じです。しかし、ラウンド・アバウトにおける右側からの進入車両優先等、覚えていなければわからないような規定・規則も多々ありますので、特に車を運転する場合は、基本的な交通規則を十分に習得しておいてください。

(3)交通事故
 交通事故の主な原因には、車の急増及び未熟な運転技能の他、無謀な追越し、速度超過、定員超過等、運転モラルの欠如及び交通規則無視があります。特にオートバイは、庶民の足になっていますが、マナーの悪さは甚だしく、そのため主要道路では車との接触事故が多発しています。
 なお、過去に日本人が起こした車両交通事故の原因としては、脇見運転、スピード違反、二車線道路での無理な追越し等があります。事故を起こさないよう、また遭わないように注意して運転することが肝要ですが、万一事故に遭遇した時の主な措置は次のとおりです。
ア 交通事故に巻き込まれたり、事故を起こしたりした場合は、直ちに警察に連絡し、負傷者がいる場合は救急車を呼び、とりあえず安全な場所に運ぶなどの救護措置をとるとともに、警察の指示に従って事故届(被害届)の提出等の対応を行ってください。また、保険会社にも連絡して対応を依頼するとともに、大きな事故の場合には、在マレーシア日本国大使館等最寄りの日本の在外公館にも連絡してください。
イ マレーシアでは、事故の届け出は交通警察に対し24時間以内に行うこととされています。この規定に反すると、届け出ができなくなるのみならず、保険等の適用まで無効とされてしまうことがありますので、軽い物損事故等であっても、後刻、必ず交通警察への届け出を行ってください。なお、物損事故等の場合、事故を起こした相手からその場で示談を迫られるようなことも少なくありませんので、事後のトラブル防止のため、携帯カメラ等で証拠写真を撮影しておくと有用です。

9 麻薬等違法薬物について
 マレーシアの麻薬規制は非常に厳しく、外国人も例外ではありません。危険薬物法(Dangerous Drugs Act 1952)によりますと、麻薬等の危険薬物の違法売買は死刑であり、所持は最高で無期懲役の重刑が科せられます。また、一定量以上の薬物、例えばヘロイン・モルヒネであれば15g以上、大麻(マリファナ・カンジャ)であれば200g以上を所持していた場合は、違法売買の目的があったと見なされ死刑が科される場合もあります(2023年5月時点)。麻薬関係の違反者は、外国人といえども厳しく処罰されており、「外国人旅行者だから少しぐらいは大丈夫だろう」などという楽観的な考えは絶対に通用しません。
 麻薬撲滅のため、空港、警察署、病院など至るところに“DADAH DEATH”(麻薬=死)を掲示し、また、テレビ放映等でもその恐ろしさを訴えています。
 麻薬犯罪に巻き込まれないためにも、次のことに留意ください。

(1) 自分では気付かないうちに「運び屋」として利用される可能性もあるので、入出国の際に、見知らぬ人物又は知り合ったばかりの人物から、「△△氏へのおみやげに、この箱を持って行って欲しい。」などの依頼を受けた場合は、毅然とした態度をもってこれを拒否する。

(2) 警察が摘発のための捜査を行う場合は、とりあえず現場にいる人すべてを逮捕するので、路地裏等麻薬取引が行われている可能性が高い場所には絶対に立ち入らないようにする。

(3)自動車に麻薬を積んでいる場合もあるので、事情を知らずに同乗し、一緒に検挙されることのないよう、ヒッチ・ハイク等は絶対にしない。

10 その他
 賭博や売買春行為等には、厳しい規制と罰則が適用されますので、十分注意してください。そのほか、思想、宗教活動にも厳しい制限があり、国の治安を損なう危険性のある政治的な印刷物(例えば、共産主義等に関するもの)の発行・販売は禁止されています。


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