キプロス
テロ・誘拐情勢
更新日 2023年05月22日
1 概況
(1)キプロス共和国においては、反体制組織の活動や国際的テロ組織等との関係を持つような組織の活動は確認されていません。また、2022年中にキプロス治安当局がテロと認定するような事件は確認されていません。
(2)キプロス共和国は、中東に隣接する地理的環境から、1975年のレバノン内戦や中東諸国の政情不安等の際に、中東から多数の移民が流入し、1980年代にはアラブ、パレスチナ、イスラエル権益を標的としたテロ事件が多数発生しました。しかし、国内におけるテロ対策の強化や国際情勢の変化により、近年テロ事件は発生していません。
(3)しかし、キプロス島内の英国主権領域には、国際テロ組織「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」に対する武力行使の兵站基地となっていた英軍施設が所在しているほか、欧米やイスラエル権益も存在していることなどから、国際テロ組織の標的となる可能性があり、一定の注意が必要です。
2 各組織の活動状況または各地域の治安情勢
「1 概況」のとおり。
3 誘拐事件の発生状況
2022年中、外国人や観光客等を直接の標的とした誘拐事件は発生していません。
4 日本人・日本権益に対する脅威
テロによる日本人の被害は、シリアやアフガニスタンといった渡航中止勧告や退避勧告が発出されている国・地域に限りません。テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、これまでもチュニジア、ベルギー、バングラデシュ、スリランカ等においてテロによる日本人の被害が確認されています。
近年では、単独犯によるローンウルフ型テロや、一般市民が多く集まるレストラン、ショッピングモール、公共交通機関等のソフトターゲットを標的としたテロが世界各地で頻発しており、こうしたテロの発生を未然に防ぐことは困難です。
テロはどこでも起こり得ること、日本人も標的となり得ることを十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、「たびレジ」、海外安全ホームページ、報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切かつ十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。