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テロ・誘拐情勢

2016年02月12日

1.概況
(1)2011年4月、外国人観光客が多数訪れるマラケシュ旧市街のジャマ・エル・フナ広場に面したカフェで、遠隔操作による爆弾テロ事件が発生し、17人が死亡、20人以上が負傷しました。これは、イスラム過激派組織に感化された青年による欧米人観光客を標的としたテロであり、死傷者のほとんどは外国人観光客でした。
(2)モロッコ治安当局は、ISIL等イスラム過激派組織の一員として1,500人を越えるモロッコ人がシリア及びイラクでの戦闘に参加したとしています。治安当局は、これらのモロッコ人戦闘員が国内でテロを行うことを特に警戒しており、2014年11月以降、警察に加え、軍もテロの警戒を強めています。また、2015年11月に発生したパリ連続テロ事件を踏まえ、警戒監視を更に強化し、特に政治・治安関連施設、外交団、教会等の宗教施設及び大規模商業施設等に係る警戒を強めています。

2.各組織の活動状況または各地域の治安情勢
(1)モロッコでは、これまでは、アル・カーイダやイスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)、アラビア半島のアル・カーイダ(AQAP)に関連を持つ組織が摘発されていましたが、最近は、ISILに関連した組織が多く摘発されています。また、モロッコ国内においてテロ行為を企図した者の摘発も確認されています。
(2)モロッコは、貧富の差、高失業率といった社会問題を抱えており、過激派組織は特に貧困層の若者等を対象に、リクルート活動を行っているとみられています。
 モロッコ政府は対策に乗り出していますが、容易に解決しない問題であり、過激主義思想を受け入れる素地が短期間に除去されるのは困難だとみられます。

3.誘拐事件の発生状況
 近年、モロッコにおいて外国人を標的とした誘拐事件は確認されていません。

4.日本人・日本権益に対する脅威
 これまでのところ日本人及び日本権益に対する具体的な脅威情報は確認されていません。しかしながら、近年、シリアやチュニジアにおける日本人が殺害されたテロ事件や、パリでの同時多発テロ事件などが発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか、これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており、日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して、誘拐、脅迫、テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が、報道等の情報等に基づき、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり、本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。