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テロ・誘拐情勢

2016年03月03日

1.概況
(1)タンザニアにおけるテロの脅威は、アル・シャバーブ等の国際テロ組織によるものとタンザニア本土との連合関係に不満を持っているザンジバルのグループによるものがあるとみられています。
(2)タンザニアでは、2013年10月にムトワラ州山中において軍事訓練を行っていた容疑にて、ソマリアのイスラム過激派組織アル・シャバーブ関係者11人が逮捕されました。同容疑者グループは、アル・シャバーブの訓練マニュアルが記録されたDVDや現地製の武器を所持していた模様です。国内に国際テロ組織の分子が潜伏している可能性は排除されません。
(3)2015年10月、タンザニア全土での総選挙に際し、ザンジバルにおける投票結果の無効宣言後、同地ストーンタウン周辺において小規模な爆発事件が発生しており、現地警察は上記選挙情勢との関連も含め捜査しています。
(4)タンザニアの周辺国は貧困等の問題を抱えている国が多く、エチオピア、ソマリアや隣国のルワンダ、ブルンジ、コンゴ民主共和国から不法に入国する者が後を絶たず、テロ組織の構成員もこの中に紛れ込んで不法入国している可能性があるため、国境付近は特に注意が必要です。

2.各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 タンザニアでは、犯行主体は明らかになっていませんが、爆弾の爆発事案や襲撃事件が複数発生しています。最近の主な事件は以下のとおりです(以下はすべて2015年中に発生したもの)。
2月 モロゴロ州キロンベロ地区で、警察署が武装集団により襲撃された。
3月 コースト州ムクランガ県ビキンドゥ地区(首都郊外)で、警察官が襲撃された。
4月 モロゴロ州郊外で、警察がアル・シャバーブ関係者のアジトとされるモスクの強制捜査を行い、1名を射殺、9名を逮捕し、多数の武器を押収した。
6月 モロゴロ州ムボメロ地区で、武装集団と警察との間で銃撃戦が発生し、武装集団3名が死亡。
7月 ダルエスサラーム州イララ県ウコンガ地区で、警察署が武装集団に襲撃された。
10月 ザンジバル・ストーンタウンで、小規模な連続爆発事件が発生。

3.誘拐事件の発生状況
 外国人を標的とする身代金目的の誘拐事件は報じられていませんが、近年、多数の邦人旅行者が金品強奪を目的とした短時間誘拐の被害に遭っています。
 これらの事件は、いずれもダルエスサラームの中心街で発生しており、複数のタンザニア人に強引に車に押し込められるなどして人気のない路地に連れて行かれ、刃物等を突き付けられて金品等を強奪されています。また、同種の事件はいずれも若年層(大学生等)が主な被害者となっています。

4.日本人・日本権益に対する脅威
 タンザニアでは、現在までのところ、日本人・日本権益を直接の対象としたテロや誘拐の脅威は確認されていませんが、近年、シリアやチュニジアにおける日本人が殺害されたテロ事件や、パリでの同時多発テロ事件などが発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか、これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており、日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して、誘拐、脅迫、テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が、報道等の情報等に基づき、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり、外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。