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テロ・誘拐情勢

2016年02月19日

1.概況
(1)シリア国内においては、ISIL、ヌスラ戦線等のイスラム過激派組織、反政府武装勢力、クルド勢力及びシリア軍・治安当局等の勢力が入り乱れて衝突しており、全土で多数の死傷者が発生しています。首都ダマスカス、アレッポやラッカを含むシリア全域で日本人渡航者・滞在者に深刻な危険が及ぶ可能性が極めて高い状況が継続しています。
(2)2015年、シリアにおける邦人殺害テロ事件が発生しました。ISILは、公開した映像の中で今後日本人が同組織の攻撃の標的となる旨警告しています。
(3)国際社会を中心にシリア危機を終結させるための努力が続けられていますが、一方でシリア情勢は短期間に改善する見通しが依然として立たないことから、ますます治安が不安定かつ流動的になる可能性もあります。また、ISILなどのイスラム過激派組織や犯罪集団等による誘拐・強盗等の凶悪犯罪が多発しており、極めて危険です。
(4)特にシリア北西部から北東部にかけての地域では様々な勢力が衝突を繰り返しているため、戦闘に巻き込まれる蓋然性が高く、ISILなどのイスラム過激派組織等に誘拐・拘束されるおそれもあり、非常に危険です。また、反政府勢力等が自主運営する国境検問所を通過してシリア領内に入域した場合は、シリア政府から不法入国の罪で逮捕・拘束されるおそれもあります。

2.各組織の活動状況または各地域の治安情勢
 1.概況のとおり。

3.誘拐事件の発生状況
(1)2011年3月のシリア危機勃発から現在まで、シリア政府軍・治安当局、イスラム過激派組織、反政府武装勢力、クルド勢力等が入り乱れて衝突しており、シリア国内ではこうした混乱に乗じた形で、犯罪集団は、外国人・シリア人双方を標的とした身代金目的の拉致・誘拐・強盗を多数敢行しているほか、ISILなどのイスラム過激派組織は計画的に外国人ジャーナリストなどを拉致・誘拐しています。
(2)また、ISILは、2014年8月から断続的に、誘拐した外国人ジャーナリスト及び援助活動家等の殺害映像をインターネット上で公開するとともに、その支持者に対して、一部欧米諸国人を明示しつつ「連合」参加国の国民に対する攻撃を実行するよう呼びかけています。

4.日本人・日本権益に対する脅威
(1)2015年のシリアにおける邦人殺害テロ事件に関し、ISILは、今後日本人を更なる攻撃の標的とする旨警告しています。特にシリア国内においては、日本人がテロを含む様々な事件に巻き込まれる可能性が高く、極めて危険です。
(2)2012年8月、北部アレッポで、日本人ジャーナリストが取材中に銃撃を受け、死亡する事件が発生しました。首都ダマスカスにおいても爆弾テロ事件や砲弾の着弾が散発的に発生しており、日本人が巻き添えになるおそれも依然高いままとなっています。

(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが、一般には、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れを強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は、このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず、外務省が、報道等の情報等に基づき、海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり、本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。