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テロ・誘拐情勢

2017年01月13日

1.概況
(1)近年,ラオス政府が公式にテロと発表し,又はテロ組織から犯行声明の出された事件の発生は確認されていません。ラオス政府は過去に発生したあらゆる襲撃・爆発事件を政治的背景のない一般犯罪であるとしていますが,こうした事件の多くは,実態が解明されておらず,今後とも十分な注意が必要です。
(2)ラオス中部の山岳地帯(シェンクワン県及びその周辺地域)において,反政府武装勢力が活動しているとみられており,爆弾の爆発や銃撃が発生しています。ラオス政府は,必要箇所に軍や県職員を配置するなどし,警戒体制を維持しており,引き続き注意する必要があります。

2.各組織の活動状況及び各地域の治安情勢
(1)2014年7月ビエンチャン市内のレストランにおいて,爆発騒ぎがありました。この爆発により,10名が負傷し病院に搬送されました。当局は,犯人及び爆発物について捜査中としています。
(2)2015年1月,シェンクワン県及びサイソンブン県において,3回の襲撃事件が発生し,モン族が残忍な手口(銃殺若しくはナイフで切りつけられる等)により殺害されました。
 この事件を踏まえ,ラオス当局は,モン族によるテロ行為,要人暗殺,反政府デモが行われる可能性があるとして,シェンクワン県中心地を24時間体制で巡回するなど,警戒を強めているとみられています。
(3)サイソンブン県では,11月,中心地に近い主要道路及び山岳地域において車両に対する銃撃事案が同時に発生し,民間人に複数の死傷者が出た模様であり,政府軍と反政府軍との間で銃撃戦となり政府軍兵士3名が死亡したとの情報もあります,また,12月,同県内を通行中の民間車両に対する銃撃及び爆破事案が発生しました。
(4)2016年1月には,鉱山会社従業員中国人3名がサイソンブン県山岳地帯車両にて走行中,何者かによって仕掛けられた爆弾が爆発し,2名が死亡,1名が負傷しました。
(5)同年2月から3月の間,国道13号線(ビエンチャン県カーシー郡~ルアンパバーン県プークン郡)を走行中の車両が銃撃され,中国人を含む複数が死傷しました。

3.誘拐事件の発生状況
(1)2012年12月,ラオス人社会活動家が失踪する事件が発生しました。同氏は貧困削減や教育に多大な貢献をした人物として知られ,事務所からの帰宅途中に何者かに拉致されたと見られていますが,未だに所在不明のままです。
(2)2015年9月上旬,ルアンパバーン県在住のキリスト教聖職者宅に男5名が押し入り,同人を誘拐しようと試みました。同聖職者は,その後,秘密警察を名乗る犯人に殺害されました。

4.日本人・日本権益に対する脅威
(1)ラオスにおける対日感情は良好で,現在までのところ日本人及び日系企業等の日本権益を狙ったテロ事件は発生していません。
(2)他方,近年,シリアやチュニジアにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセル,イスタンブール,ジャカルタ等でテロ事件が発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。
このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

(注記)
 「テロ」については国際的に確立された定義は存在していませんが,一般には,特定の主義主張に基づき,国家等にその受け入れを強要し,又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされています。本情報は,このようないわゆる「テロ」に該当するか否かにかかわらず,外務省が,報道等の情報等に基づき,海外に渡航・滞在される邦人の方々の安全確保のための参考資料として編集したものであり,本資料の掲載内容がそのまま外務省の政策的な立場や認識を反映するものではありません。