ウクライナ | Ukraine > 安全対策基礎データ

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

● 犯罪発生状況、防犯対策


1 治安状況(概要)
 ウクライナ検事総局のホームページによれば,2015年における犯罪総認知数は,565,182件と高い水準であり,注意が必要です(犯罪の種類の詳細については報じられていませんが,強盗,暴行,スリ・盗難等と推定されます。)。

2 防犯対策と被害事例
(1)一般的注意事項
 混雑した地下鉄車内,ホテル,飲食店,大衆が集まる各種イベント会場等,不特定多数の利用者が多い施設でのスリ・置引き被害の他,路上に落ちている財布(ビニール袋に入った多額の外貨紙幣のケースもあり)を拾い,トラブルとなる所謂「財布落とし」事件の被害も複数寄せられており,注意が必要です。

(2)注意すべき事件(具体例)
ア 財布落とし
 ウクライナでよく見かける犯罪手口の一つに「財布落とし」という,人間の親切さを逆手に取った犯罪があります。この犯罪の具体例は以下のとおりです。
○ 自分の前を歩いている者が財布,又は札束を落としたので,親切心からこれを拾い上げて落とした人に手渡すと,逆に「財布の中身が減っている」,「現金が抜き取られた」,「落とした物がまだほかにもあった」などと抗議を受けて,弁償を求められる。さらにはバッグを開くことを求められ,中から現金をひったくられる。
○ 通りを歩いていた者から「財布を拾った,山分けしよう」等と持ちかけられ,現金を山分けして別れた後,財布の所有者を名乗る男が現れ,全額の返済と警察への口止め料として更に現金を要求される。また,山分けをしなくとも,財布の所有者が現れ,「確認のため,あなたの財布を見せてくれ」等と要求し,あまりにしつこいので自分の財布を見せると,スキをついてカードや現金が抜き取られる。
○ さらに巧妙な手段としては,財布を拾った男に話しかけられているところに所有者が現れ,意図的に騒ぎを大きくし,困惑しているところに警察官の制服を着た男が現れて,身分証と財布の中身を確認され,解放後,気づいてみると自らの財布から紙幣が抜かれている。
<対策>「財布落とし」へは,こうした類の輩を無視して一切相手にしない,関わらないということが肝要です。
イ スキミング
 最近,クレジットカードやキャッシュカードのスキミング被害事例が散見されます。手口は,現金自動預け払い機にカード情報を窃取する機器を不正に取り付けるというものである可能性が指摘されています。カード使用の際にはその使用履歴を随時確認するなど,注意を払うことが大切です。
ウ スリ
 被害の多くは,地下鉄車内,市場,レストラン,イベント会場等,不特定多数の者が集まる場所で,人混みにまぎれて数人で囲んだ上,ズボンの後ろポケット,ジャケットの内ポケット,ショルダーバッグ内に入れた貴重品を奪うというやり方での犯行です。被害者の感覚には,身体に触れられた記憶しか残らない程度で,スリの手口は極めて巧妙です。

(3)日本人の被害一事例
ア 短期渡航者が,キエフ市内で深夜に公園を歩いていると,数名のウクライナ人グループに抱えていたデジタルカメラを奪い取られそうになったため防御したところ揉み合いになり,顔を殴られ重傷を負った上にカメラも強奪された。
イ 短期渡航者が宿泊するホステルにおいて,入浴,飲食,雑談中等,気を許した隙にノート型パソコン,金品類,旅券等が盗難される事案が頻発している。
ウ 短期渡航者が混み合った地下鉄車両内において,手提げ鞄を肩にかけて持っていたところ,クレジットカード入りの財布を抜き取られた。
エ 短期渡航者が大勢集まるキエフ市内のイベント会場において,持っていたノート型パソコンを奪い取られた。
オ 出張者が,キエフ市内のレストランで知り合いと夕食を取っていた際,着ていた上着を脱いで座席の背もたれに掛けていたが,食事を終えて代金を支払おうと上着内ポケットに入れておいた財布を取り出そうとしたところ,財布は既になくなっていた。

(4)一般的防犯対策
 日常の起居,買い物や散策などの際にも,周囲の状況に留意しつつ,油断せずに行動することが必要です。
 また,新聞やテレビ,ラジオなどから犯罪に関する情報を収集し,平素から関心を高めておくことも重要です。
 当地滞在にあたって特に留意すべき点は以下のとおりです。
○ 暗くなってからの一人歩き,ひと気の少ない通りは避ける。
○ 街中で不穏な若者集団が目に付いたら,すぐにその場から離れる。
○ 平素から目立たない服装を心がける。
○ 貴重品,多額の現金は持ち歩かない。自分の荷物から目を離さない。特に,レストラン,バーなどでは,財布や貴重品は肌身離さず所持しておく。
○ 公共交通機関等の人混みの中では,所持品や着衣のポケットに入れたパスポートや現金等を盗まれないよう特に注意する。
○ 列車内や遊興場所では,人から飲物等を勧められても安易に口にしない。
○ 住居,ホテルのドアは,訪問相手を確認できない場合には絶対に開けない。他人(運送業者や修理人等)を部屋に入れる場合には,高価で珍しい物品等は目に付かないようにしておく。
○ エレベーターは一人で乗るように努め,場合によっては見送る。
○ 車体の上部に「TAXI」の表示,又は車体にタクシー会社の電話番号の記載がない,いわゆる“白タク”は利用しない。
○ 自分のスケジュールや家族構成等を不必要に他人に教えない。
○ 通勤,習い事や散歩等の毎日の行動・経路,家を出る時間等,随時変える。
○ 盗難・紛失等の際にクレジットカードを無効にする緊急連絡先は,財布とは別に保管しておく。
○ 万一強奪・盗難等の被害にあった場合には,不用意に抵抗しない。その際には大声を上げて周囲に助けを求める。

(5)テロ対策
 これまでに,ウクライナにおいて日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は確認されていませんが,近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセル,イスタンブール,ジャカルタ等でもテロ事件が発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロも発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。




● 査証、出入国審査等


(手続きや規則等に関する最新の情報は駐日ウクライナ大使館(03-5474-9770)等にご確認ください)

1 出入国及び滞在上の留意事項
 ウクライナに入国する日本人は,90日以内の短期滞在であれば査証は不要です。入国査証を取得せずにウクライナに入国・滞在できるのは,2012年2月15日付ウクライナ内閣第150政令を根拠とし,その入国日を起算日として以降180日間のうち,90日間が限度となります。
 ただし,短期滞在であっても,就労や留学等の場合は査証が必要となりますので,出発前にあらかじめ駐日ウクライナ大使館等に照会し,必要な査証を取得してください(空港での査証取得はできません)。
 長期滞在の場合については,2011年12月25日に新たな法律「外国人及び無国籍者の法的資格」が制定されるなど,長期滞在査証及び在留資格に関する手続きが改訂され,あらかじめ駐日ウクライナ大使館等で査証を取得して入国の上(空港での査証取得はできません),居住区の入国管理局において当該査証を一時在留証明書に切り替える手続き等を行うこととされています。

2 税関申告
 外貨,現地通貨,高額商品や美術品等の持ち込み,持ち出しにあたっては税関申告が必要となります。
(1)外貨の持ち込み総額が1万ユーロ相当額以下の場合は申告の必要がありません。それ以上の場合は,所持している外貨について正確に税関申告し,申告書に確認印を受け,出国まで保管しておく必要がありますので,紛失しないよう注意してください。
(2)価格200ユーロ以上,もしくは重さ50キログラム以上の物品の持ち込みに際しては,税関申告を必要とし,当該物品の価格の20%及び付加価値税の支払いを伴います(ウクライナ関税法第7条)。ただし,当該物品が個人の使用に供されるものである場合には,申告の対象となりません。
(3)500グラム以下の貴金属(金塊,コイン,宝石類等)については,税関申告をすれば出入国が可能(2008年6月11日付中銀による命令)ですが,関税をかけられる場合があります。例えば,自分が平素から身につけている貴金属類については,課税の対象となりませんが,明らかに贈り物として持ち込まれた貴金属類や客観的に見て,自己の装飾品とは認められないもの(税関職員の判断)については,申告を求められ,当該貴金属類価格の20%の税金を課される場合がありますので,注意が必要です。
(4)パソコンやビデオ等比較的高価な電化製品等を所持している場合,関税をかけられる場合があります。例えば,税関職員をして自己の所有物の範疇ではないと見なされ,明らかに贈り物として持ち込まれたと認められるパソコンやカメラ等を所持している場合には,課税される場合がありますので注意が必要です。
(5)アルコール類等については,ウォッカ,ウィスキーは1リットル,ワイン2リットル,ビール5リットル,タバコ200本を超える場合には,課税の対象となり,申告が必要となります。
(6)入国時に税関申告をした方は,出国の時点で所持している現金等を税関申告書に明記し,審査を受けます。入国時と同じ要領で税関申告書に記入し,税関窓口で入国時の税関申告書,パスポート,航空券と共に検査官に提出してください。
(7)出国時の持ち出し外貨が,入国時の持ち込み外貨より多い場合は,銀行の取引明細書等,所持する外貨が増えた正当な理由を立証する書類を提示する必要があります。
(8)古美術品(1945年以前のもの)は持ち出し禁止です。それ以外の美術品の持ち出しについては文化省の許可が必要です。市中で骨董品を購入した場合は文化省による証明書を売り主から受け取っておく必要があります。
(9)その他持込み及び持出しが認められていないのは,銃器・薬物等の禁制品のほか,劇薬,放射性物質,人種差別や大量殺戮の宣伝等を内容とした印刷物等です。

● 滞在時の留意事項


1 チェルノブイリ原発4号炉は現在も,石棺と呼ばれる建物に覆われており,引き続きこれを補強するための新シェルターの工事が進められています。

2 写真撮影の制限
 軍事関係施設,空港内(特に出入国審査付近)の撮影は禁じられています。そのほかにも,写真撮影が禁止されているところがあり,撮影料を要求する博物館もあります。

3 麻薬等
 麻薬の所持,売買は禁じられています。また,EUと国境を接するウクライナへの密入国者も見られることから,密入国や麻薬密輸に対する当局の厳しい取締りが行われています。滞在中,パスポートまたはウクライナ当局が発行した長期滞在者用の身分証明書を必ず携帯する必要があります。

4 夜間の騒音や公衆の面前での醜態は,公安を乱すものとみなされます。

5 路上での飲酒行為の禁止
(1)ウクライナ行政法典第178条及びウクライナ法「エチル・アルコール,ブランデー・アルコール類,果実由来アルコール類,単純アルコール類,タバコ類の生産及び取り扱いについて」(2010年3月3日改正)を根拠として,公園や路上など屋外(レストランやバーなどを除く)での飲酒行為が禁止されています。

(2)この法律では,ウォッカやコニャック等強いアルコール飲料のほか,ビールを含む弱アルコール飲料についても,当該法律に基づいて,公園や路上など屋外での飲酒行為が禁止の対象となっています。

6 長期滞在者向けの注意事項
 現地に3か月以上滞在される方は,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく最寄りの日本国大使館又は各日本国総領事館に「在留届」を提出してください。また,住所その他届出事項に変更が生じたとき,又は日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く。)際には,必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は,在留届電子届出システム(ORRネット,https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )による登録をお勧めしますが,郵送,ファックスによっても行うことができますので,最寄りの在外公館まで送付してください。

7 短期渡航者向けの注意事項
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む。)は,外務省海外旅行登録「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。「たびレジ」に渡航期間・滞在先・連絡先等を登録すると,滞在先の最新の安全情報がメールで届き,緊急時には在外公館からの連絡を受けることができます。安全情報の受け取り先として,家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので,併せてご活用ください。

8 ハーグ条約
 ウクライナは,国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国へ連れ去り又は留置した場合は,原則的に子が元の常居所地国に返還されることとなります。ハーグ条約についての詳細はこちらのページをご覧ください。
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html





● 風俗、習慣、健康等


1 かかりやすい病気・怪我
(1)春から秋に食中毒(キノコ中毒を含む。)。また,秋から冬にかけてはノロウイルスなどが原因の感染性胃腸炎。
(2)冬期(10~4月)に使用されるスパイクタイヤから出る粉塵,重油暖房などの空気汚染による呼吸器感染症(頑固な咳)。
(3)うつ症状(冬場の日照時間の減少やロシア語又はウクライナ語しか通じないコミュニケーション不足による引きこもり傾向など。)。
(4)冬は雪や凍結で路面が滑りやすく,転倒には注意が必要です。また,屋根から落下する雪や氷により,怪我をしたり死亡したりする例が毎年報告されています。

2 健康上心がけること
(1)食料品
 1年を通じて食中毒を含む胃腸炎の症例が発生していますので,生ものやサラダなど水洗いしたものに注意してください。ウクライナ料理やロシア料理はこってりした物が多く,肉やチーズなどの動物性蛋白質,油,塩分の摂り過ぎは,胃腸に負担を与えます。

(2)飲料水
 水道水については,一般細菌の混入,配管の老朽化による鉄・鉛・アルミニウム等の金属類の混入が認められます。特別な浄水器を利用するか,市販のミネラルウォーターを飲用することをお勧めします。放射性汚染が不安な方はRO浄水器を設置してください。

(3)大気汚染
 急激な自動車の増加による渋滞等に伴い,大気汚染も深刻な状態が続いています。異臭・目の痛みを感じることがあります。

3 医療事情
(1)医療面については西欧諸国と比較して依然として立ち後れています。特に国公立病院については予算不足等の影響があり,十分な医療機器が整備されていないこともあります。欧米で教育を受けた医師や英語を話す医療関係者は少ないのが現状です。
 英語の通じる欧米系民間外来クリニックはありますが,医療設備・従事者,サービス,術後感染などの観点から,現状では風邪や腹痛などの軽い症状での受診,小手術及び緊急時の入院以外の利用には適しません。
 精密検査や緊急性の低い手術は本邦又は先進国で行うことをお勧めします。
 医薬品については,一般的に使用される薬は処方箋なしで販売されていますが,窓口で欲しい薬を告げて出してもらう方式ですので,言語と医薬品名に精通していないと購入は困難を伴います。新薬等には入手が困難なものもあり,また,偽薬や期限切れの薬品も出回っていますので注意が必要です。必要になりそうな医薬品を日本から携行することをお勧めします。なお,外国人に適用される公的保険制度はありません。

(2)「在外公館医務官情報」(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/ukraine.html )において,ウクライナ国内の衛生・医療事情等を案内していますので,渡航前には必ずご覧ください。
 その他,必要な予防接種等については,以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。
 ◎感染症情報(http://www.forth.go.jp/

4 海外旅行保険
 海外旅行中,たとえ万全の注意を払っていても,事件や事故に巻き込まれる可能性はないとは限りません。また,健康に自信があっても,海外では日本と違う環境でのストレスや疲労により,思いがけない病気にかかる可能性もあります。海外での入院治療には高額な費用が必要となる場合もありますので,こうした予期できないトラブルに備え,緊急移送の可能性も考慮して海外旅行保険等に加入することを強くお勧めします。






● 緊急時の連絡先


◎ 警 察:102
◎ 救急車:103
◎ 消防署:101





(問い合わせ先)


○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5139
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)3679
○外務省 海外安全ホームページ
  http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在ウクライナ日本国大使館
  住所:4, Muzeiny Lane, Kyiv, 01901, Ukraine
  電話:(市外局番044)-490-5500(ウクライナ国内からのみ案内可)
  ファックス:(市外局番044)-490-5502
  ホームページ:http://www.ua.emb-japan.go.jp/jpn/index.html