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アラブ首長国連邦
安全対策基礎データ

更新日 2024年04月02日

1 一般治安情勢
(1)一般犯罪
 アラブ首長国連邦の治安状況は比較的安定していると言われているものの、一般犯罪に関しては、明確な統計は公表されていません。一方で報道によれば、女性や子供(男児及び女児)を対象としたわいせつ事件、犯罪集団による強盗事件、高級住宅地の戸建て家屋を対象とした強盗殺人事件等の凶悪犯罪の発生もみられます。 また、観光客が多く訪れる場所ではスリが多発しているほか、薬物の密輸事案の摘発、薬物の所持・使用に関する摘発例も発生しています。

(2)SNS等による詐欺被害(国際ロマンス詐欺等)
 近年、SNS等を通じた詐欺被害が多く発生しており、当局が被害防止のための啓発を行っています。不動産投資や仮想通貨取引、外貨両替等に係る日本人同士の金銭トラブルも目立ってきています。また、SNSやインターネットの交流サイト等で知り合った人が、言葉巧みに恋愛感情を利用して、ドバイ国際空港での税関トラブルに係る費用や日本に渡航するための費用の借用を申し出た上で、国際送金サービス(日本国内であれば郵貯等)で送金させ、その後連絡が取れなくなるいわゆる国際ロマンス詐欺被害も多く報告されています。

(3)犯罪となり得る事案
 政治的結社、王族批判、債務不履行、婚姻関係にない男女の性的関係、同性愛関係、女装、無許可の募金活動、相手の承諾を得ない写真(動画)撮影等、日本では必ずしも犯罪とされていない行為がアラブ首長国連邦では犯罪として規定されています。
 下記「滞在時の留意事項」も併せご確認ください。

2 テロ・誘拐
 アラブ首長国連邦のテロ・誘拐については、テロ・誘拐情勢(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror_042.html )をご参照ください。
 なお、イスラム教では、金曜日が集団礼拝の日とされており、その際、モスク等宗教施設等を狙ったテロや襲撃が行われる可能性は排除できませんので、特に金曜日には不用意に宗教施設等に近づかないようにしてください。

3 安全の手引き
 アラブ首長国連邦にお住まいの方、また長期滞在を予定されている方は、在外公館が作成した「安全の手引き」もご参照ください。
●在アラブ首長国連邦日本国大使館(https://www.uae.emb-japan.go.jp/Notice/cnr_240327t1.pdf
●在ドバイ日本国総領事館(https://www.dubai.uae.emb-japan.go.jp/files/100628465.pdf

 手続きや規則に関する最新情報については、駐日アラブ首長国連邦大使館(電話:03-5489-0804)等にお問い合わせください。

1 査証(ビザ)
(1)短期滞在
 観光、親族訪問、商用等の短期滞在目的に限り、事前の査証取得なしでの入国が認められており、 2024年1月現在、入国時には30日間の滞在許可が付与されます。
 30日を経過した後、滞在期間を延長するか滞在資格を居住ビザに変更するための手続きとして、10日間の出国猶予期間(Grace Period)が付与されます。この取扱いは入国する空港によっての差異はありませんが、許可された日数を超えないよう十分ご注意ください。また、この滞在許可の延長手続きは、入国した首長国の移民局で行う必要がありますので(アブダビから入国した場合はアブダビ移民局、ドバイから入国した場合はドバイ移民局)、各首長国の移民局に確認してください。

(2)長期滞在等
 就業目的や長期滞在目的の場合には、事前もしくは到着後速やかに査証(UAE Residence Visa)を取得する必要があります。

2 出入国審査(旅券の残存有効期間)
 旅券の残存有効期間が6か月未満の場合、入国を拒否される可能性がありますのでご注意ください。

3 外貨申告
 外貨および現地通貨の持込み・持出しに制限はありませんが、60,000ディルハム相当額の外貨(トラベラーズチェックを含む)を持ち込む場合には、申告を行う必要があります。なお、18歳未満の者は、上記限度額を超えた外貨の持込みは認められておりません。

4 通関
(1)荷物検査
 空港での荷物検査はテロ対策もあり常に厳しく実施されており、手荷物を含めすべてX線検査を受けなければなりません。

(2)持込み制限品
 フィルム、ビデオテープ、DVDおよび書籍等でイスラム教の戒律に反する物品は、没収されます。特にビデオテープ、DVD等は、すべて検査の対象で、検査には1週間程度を要します。なお、問題が無い場合は、持ち主に返却されますが(その際は、持ち主または代理人が直接税関で受領します)、問題がある場合は、没収、若しくは持ち主が送付元に返送することが求められます(悪質な場合は逮捕に至る場合もあります)。

(3)免税範囲
 免税で持ち込みが認められている主な物品は、次のとおりです。
 ア アルコール類:合計4Lまで(ただし、缶ビールは355mlは24缶まで。)
 イ 紙巻きたばこ:400本まで(2カートン)
 ウ 葉巻:50本まで
 ※ラマダン(断食月)中に限っては、一切のアルコール類の持込みが禁止されます。

1 写真撮影の制限等
(1)写真撮影
 軍事施設、経済インフラ施設(石油施設、発電施設など)、橋梁、政府関連の建物、外交団施設、空港内外およびイスラム教礼拝所内部、さらには政府高官の私邸であっても、許可のない撮影は禁止されており、違反者は身柄を拘束される可能性もあります。

(2)報道関係者
 報道関係者は、入国日を基準として審査期間3週間以上の余裕をもって大統領官房省の対外情報局(External Information Department、 Ministry of Presidential Affairs)に必要事項を事前申請し、取材許可を得る必要があります。

(3)ドローン
 ドローンの使用にあたっては、2020年1月以降、安全保障上の理由により使用が禁止されており、従来の使用を許可するライセンス制度は当面の間停止されています。

2 各種取締り法規
(1)違法薬物
 麻薬や覚せい剤等の所持、販売および使用は違法行為であり、違反者に対しては、死刑が科せられる場合もあります。また、個人の常備薬でさえも、規制対象品であれば没収されることもありますので、持込み可能な薬物等について、事前に駐日アラブ首長国連邦大使館に照会することをおすすめします。

(2)飲酒
 自宅、レストランやバー等の指定された場所以外での飲酒、酩酊は違法です。
酒類の購入の際、ドバイでは短期滞在者は旅券の提示を、在住者は許可証(リカー・パーミット)が必要です(2019年末頃から、アブダビおよびその他北部首長国(シャルジャ首長国を除く)では、原則、購入のための許可証は不要)。

(3)政治活動
 政治活動は原則として禁止されており、事前の届出による許可制となっています。

(4)銃器
 銃器の所持は外国人に認められていませんが、自国民には銃器所持におけるライセンス制度があります。

(5)その他留意事項
 ア 売・買春、ポルノ類の所持、アダルト用品所持、および賭博等は違法行為です。
 イ UAEの女性に対し、不敬な声を掛けるような行為を行う者には、身柄拘束、国外退去等の厳しい処分が科せられます(例えば、黒いアラブの民族衣装をまとった女性に対し、安易にカメラを向けたり、話し掛けたりしないよう注意が必要です)。
 ウ UAEではSNSに対する減額なルールが整備されています。アラブ首長国連邦(UAE)政府批判、イスラム教の冒涜等の処罰の対象となりうる情報のSNSの発信は行わないでください。

3 交通事情
(1)道路事情等
 道路舗装率は高いものの、主要道路以外では夜間照明設備が少なく、また、市中心部以外は、砂漠に囲まれている上、ラクダ、山羊、牛などの家畜が道路を横断するので注意が必要です。
 スピード違反、急な車線変更、無理な追い越し等、交通規則を無視した運転、歩行者の急な飛び出しなどによる交通事故が多発しています。

(2)罰則規定
 ア 罰則規定は首長国ごとに違いますが、交通法規違反の場合には、多額の罰金が科せられます。
 イ 飲酒運転は違法であり、厳しく処罰されます。
 ウ 運転中の車両の助手席に幼児を座らせることは禁止されています。

(3)公共交通機関(タクシー)
 タクシーが普及しており、メーター制で料金も明確なため一般的に利用上の問題はありませんが、助手席に座った客に対する性的嫌がらせ、近距離利用客の乗車拒否、乱暴運転等の事例も報告されています。

4 在留届
 アラブ首長国連邦に3か月以上滞在する方は、緊急時の連絡等に必要ですので、到着後住所または居所が決まり次第遅滞なく、在アラブ首長国連邦日本国大使館もしくは在ドバイ日本国総領事館に在留届を提出してください。また、住所その他届出事項に変更が生じたとき、または日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には、必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は、オンラインによる在留届電子届出システム(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )による登録をおすすめしますが、郵送によって行うこともできますので、大使館または総領事館宛に送付してください。

5 たびレジ
 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は、「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )。「たびレジ」は、滞在先の最新の安全情報などを日本語のメールで受け取れる外務省のサービスです。登録した情報は、アラブ首長国連邦で事件や事故、自然災害等が発生し、大使館または総領事館が安否確認を行う際にも利用されます。安全情報の受け取り先として、家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので、併せてご活用ください。

1 慣習
 ドバイやアブダビは比較的自由な気風がありますが、イスラム教の戒律が守られているので、居住者はもとより短期滞在者(出張者、旅行者)も、現地の風俗、習慣を理解し、尊重することが重要です。

(1)肌を露出した服装は男女問わずなるべく避けてください。場所によっては入場を断られたり、注意されたりする場合があります。地方では女性が露出度の高い服装をしていて、いやがらせを受けた事案も起きています。
また、シャルジャ首長国では、外国人を含め、女性による肌を露出した服装を禁止している等、一般的に規制が厳しい傾向にありますので注意してください。

(2)外国人による駐車中の車内や公共の場所での抱擁やキス、相手を侮辱するしぐさ等の行為が摘発され、裁判で懲役などの実刑判決を受ける事案が発生していますのでご注意ください。

(3)飲酒は、ホテル内のレストラン、バー等において可能ですが、飲酒に伴うトラブル等警察に拘束される事案が散見されますので、十分ご注意ください。シャルジャ首長国では、外国人を含め、飲酒は禁止されています。

(4)ラマダン(断食月)中は、夜明け前の礼拝の呼びかけ前から日の入りまでの間、人目につく場所での飲食や喫煙は慎んでください。

2 衛生
 水道水は飲用に適さないので、市販のミネラル・ウォーターをご利用ください。また、酷暑・高湿度期は食品の安全性に注意が必要です。

3 病気
(1)熱中症
 年間平均気温・湿度が高く、酷暑となる期間も長いため、日常の健康管理に留意して体力を維持することが必要です。また、水分を多く摂取することをおすすめします。

(2)感染症
 アラブ首長国連邦においては、新型コロナウイルス(COVID-19)のほか、中東呼吸器症候群(MERS)による感染例が報告されています。
感染予防としては、手をよく洗う、十分に加熱されていない食品は摂取しない、咳やくしゃみの症状がある人との接触を避ける等、一般的な衛生対策の励行をおすすめします。
 また、動物との不用意な接触は避けてください。特にラクダはMERSの感染源である可能性が高いとされているため、ラクダとの接触や未殺菌のラクダ乳の摂取は大変危険です。

(3)その他注意を要すべき病気
 東南アジアやアフリカ等からの長期滞在者が多いため、肝炎、寄生虫症、結核などの感染症に対する注意が必要です。

4 医療
(1)一般事情
 都市部ではある程度の医療施設も整備されていますが、日本と同等の対応は期待できません。特に専門医の対応が必要な疾病の場合には十分な対応は期待できないため、日本への移送も検討する必要があります。
「世界の医療事情(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/nm_east/emirates.html ) 」において、アラブ首長国連邦国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。

(2)医薬品の持込み、持出し 
 医療用麻薬を含む医薬品の携帯による持込み、持出しの手続きについては厚生労働省のホームページをご覧ください。 
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index_00005.html
 また、必要な予防接種等については、厚生労働省検疫所ホームページ(https://www.forth.go.jp/index.html )を参考にしてください。 

(3)海外旅行保険 
 海外旅行保険に加入していなかったために、病気やケガに伴う治療や緊急移送などで多額の出費を余儀なくされたケースが少なくありません。  
 旅行・滞在中の予期せぬトラブルに備え、緊急移送費を含む十分な補償内容の海外旅行保険への加入を強くおすすめします。詳しくは海外旅行保険加入のおすすめ(https://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/hoken.html )をご確認ください。 

◎警察:TEL 999(国内共通)
◎救急:TEL 998(アブダビ首長国、フジャイラ首長国および東海岸のシャルジャ首長国の飛び地であるコールファッカン市)
:TEL 999(その他の地域は警察と同番号)
◎消防:TEL 997(国内共通)
◎沿岸警備隊:TEL 996(国内共通)
◎病院:   
・BULJEEL HOSPITAL TEL: 80055(※)または+971(0)2-5085555(アブダビ首長国)・CLEAVELAND CLINIC TEL:800-82223(※)(アブダビ首長国)
・さくらクリニック TEL: +971(0)4-4452875(ドバイ首長国)(日本語対応可)
・AMERICAN WELLNESS CENTER TEL: +971(0)55-9189701(ドバイ首長国)(日本語対応可)
・RASHID HOSPITAL  TEL: +971(0)4-2192000(ドバイ首長国)
・AL MAKTOUM HOSPITAL  TEL: +971(0)4-2221211(ドバイ首長国)
・German Medical Center TEL: +971(0)4-2480574(ドバイ首長国)
(※)ともにアブダビ市外局番(02)不要

外務省
 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
 電話:(代表)03-3580-3311
(問い合わせ窓口)
○領事サービスセンター(内線)2902、2903
(関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)(内線)5145
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3680
○領事局政策課(感染症関連)(内線)4919
○海外安全ホームページ:
 http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
 http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (携帯版)

(現地大使館連絡先)
○在アラブ首長国連邦日本国大使館
 住所:Abu Dhabi、 United Arab Emirates (P.O. Box 2430)
 TEL:(市外局番02)4435696
 国外からは(国番号971)-2-4435696
 ホームページ:http://www.uae.emb-japan.go.jp/index_j.htm

○在ドバイ日本国総領事館
住所:28th Floor、 Dubai World Trade Centre Building、 Dubai、 United Arab Emirates. (P.O. Box 9336)
 TEL:(市外局番04)2938888
 国外からは(国番号971)-4-2938888
 ホームページ:http://www.dubai.uae.emb-japan.go.jp/

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

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