レバノンに対する渡航情報(危険情報)の発出(2009/10/22)
●リタニ川〜ハスバイヤ南郊外以南の地域、各地のパレスチナ難民キャン プ及びトリポリ市 :「渡航の延期をお勧めします。」(継続) ●上記以外の地域(首都ベイルートを含む) :「渡航の是非を検討してください。」(継続)
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☆詳細については、下記の内容をよくお読みください。
1.概況 2009年6月に行われたレバノン国会総選挙は、大きな混乱もなく終了し ましたが、10月に至っても新内閣組閣の見通しが立たない状況にあり、今 後、組閣を巡る対立が治安に影響を及ぼす可能性も排除できません。また、 北部レバノン県トリポリ市では住民間の抗争が銃撃戦に発展して死傷者が 出ているほか、レバノン南部からイスラエル北部へ向けてロケット弾が発 射される事件も起きています。
2.地域情勢 (1)リタニ川〜ハスバイヤ南郊外以南の地域、各地のパレスチナ難民キャ ンプ及びトリポリ市 :「渡航の延期をお勧めします。」 (イ)リタニ川〜ハスバイヤ南郊外以南の地域 レバノンとイスラエルとの間では、2006年7月から8月にかけて大規 模な武力衝突が起きましたが、国連安保理決議1701を両国政府が受け 入れて以降は、敵対行為はおおむね停止されています。しかし、レバ ノン政府は、日常的に行われているイスラエル軍機の領空侵犯等をこ の安保理決議に違反すると主張する一方、イスラエル政府も、2009年 7月、レバノン南部の村でヒズボラの武器庫とみられる建物が爆発を 起こしたことなどを受けてヒズボラが再武装していると主張するなど、 相互に非難を続けています。 リタニ川〜ハスバイヤ南郊外以南の地域は、国連レバノン暫定隊 (UNIFIL)が展開して平和維持活動を行っていますが、急激に情勢が 変化する可能性があります。この地域では、2009年には10月までに次 のような事件が発生しています。 (a)7月、帰属問題が未解決のまま残っているシェバア農地のクファル ・シューバ丘陵にイスラエル軍が監視塔を設置したことを巡り、レ バノンとイスラエルの間の緊張が高まった。 (b)1月、2月、9月に計4回、レバノン南部からイスラエルに向けてロ ケット弾が発射され、これに対する報復としてイスラエル軍により 多数の砲弾がレバノン領内に撃ち込まれた
また、この地域では多数の不発クラスター弾や地雷が残存してお り、不審物に不用意に近づいた住民らが被害に遭っています。
(ロ)各地のパレスチナ難民キャンプ パレスチナ難民キャンプでは、銃器が容易に入手できることから、 パレスチナ武装組織同士や住民の間で発砲事件等が散発しています。 また、難民キャンプ内には軍や警察の力が及ばないため、指名手配中 のテロリスト等が多数潜伏しているとも言われています。難民キャン プを拠点としてUNIFILやレバノン国軍等へのテロを計画していた容疑 でテログループが摘発されています。
(ハ)トリポリ市 トリポリ市では、2009年9月以降、市民間でけん銃、迫撃弾を用い た銃撃戦や手榴弾等の投てき事件が散発的に発生し、死傷者や建物等 への被害が出ています。同市では2008年にも5月から7月にかけて住民 らが武器を用いた戦闘を行い、数十人が死亡、多数の負傷者が出てい ます。これらの事件は、イスラム教スンニ派とアラウィ派の住民間対 立が原因と言われていますが、単なる住民同士の争いではない可能性 も指摘されており、今後も同種事件が発生し治安状態がさらに悪化す ることも懸念されています。
つきましては、どのような目的であれ、リタニ川〜ハスバイヤ南郊外 以南の地域、各地のパレスチナ難民キャンプ及びトリポリ市への渡航は 延期するようお勧めします。やむを得ない事情でこれらの地域に渡航・ 滞在される方は、今後のレバノン情勢の推移に十分な注意を払うととも に、外務省、在レバノン日本国大使館、報道等から最新の関連情報を収 集した上で、不測の事態に巻き込まれないよう、引き続き十分な安全対 策を講じてください。
(2)首都ベイルートを含む上記(1)以外の地域 :「渡航の是非を検討してください。」 (イ)2009年6月に行われたレバノン国会総選挙は大きな混乱もなく終了 しましたが、現在に至っても組閣の見通しが立たない状況にあり、今 後、組閣を巡る対立から緊張が高まり、不測の事態が発生する可能性 も考えられます。 また、政治的なイベントが行われる際には、政党支持者らが銃器を 上空に向けて撃つ慣行も続いており、この慣行により死傷者も出てい るほか、政党支持者間で起きた些細なトラブルが武器を用いた戦闘に まで発展する場合もあり非常に危険です。上記国会総選挙後でも、ス ンニ派政党支持者とシーア派政党支持者らが、それぞれの政党指導者 が首相候補や国会議長に選出された直後にベイルート市内で銃撃戦を 行い、無関係の市民1人が巻き込まれ死亡するという事件も起きてい ます。
(ロ)レバノン治安当局は、国内で暗躍する自動車窃盗団とレバノン東部 のベカー県を中心に残る大麻畑、及びこれを扱う麻薬密売グループの 摘発に力を入れていますが、これらの犯罪組織も武装しており、捜査 活動中の軍・警察と銃撃戦を行い、双方に死傷者が出ています。また、 犯罪組織の関係者らが治安当局の取締りに抗議する場合もあり、2009 年6月1日には、麻薬密売グループのメンバーが警察との銃撃戦で死亡 したことに抗議するため、このメンバーの親族、関係者らが、障害物 を設置してベイルート国際空港付近の高速道路を一時的に封鎖すると いう事件も発生しています。
(ハ)シリアと国境を接するベカー県東部の山岳地帯は、犯罪組織にとっ て潜伏しやすい場所になっていると言われているほか、国境線が不明 確なことから、この地域で農業を行っているレバノン、シリア双方の 農民間で銃撃戦を伴うトラブルも発生しています。
つきましては、首都ベイルートを含む上記(1)以外の地域に渡航・ 滞在される方は、渡航の是非を含め自らの安全について慎重に検討され、 渡航・滞在される場合には、今後の情勢の推移に十分な注意を払うとと もに、外務省、在レバノン日本国大使館、報道等から最新の関連情報を 収集した上で、不測の事態に巻き込まれないよう、引き続き十分な安全 対策を講じてください。
3.滞在に当たっての注意 滞在中は下記事項に十分留意して行動し、自ら危険を避けるようにして ください。また、外務省、在レバノン日本国大使館及び現地関係機関等よ り最新情報を入手するよう努めてください。
(1)レバノン滞在中は、国内情勢のみならずパレスチナ情勢など中東情勢 を注意しつつ、治安情勢の推移に十分留意してください。
(2)大規模なデモや集会がしばしば行われる場所(首都ベイルート市内で は、ダウンタウン地区の殉教者広場、首相府・国連ESCWAビル周辺、政 府機関・各国大使館、国立博物館、主要大学周辺等)、イスラム過激派 が標的とするような欧米権益やUNIFIL関連施設等への不要不急な訪問は 避けてください。また、訪問する必要がある場合には、不測の事態を避 けるため、周囲の状況に注意してください。
(3)外出中に不測の事態が発生した場合には、自宅や職場又は滞在中のホ テル等、連絡手段の確保しやすい場所に速やかに戻るとともに、関連情 報の収集に努め、事態が沈静化するまで待機するなど、自らの安全確保 に努めてください。
(4)地雷原表示や不発クラスター弾表示がある場所はもとより、観光施設 や道路、居住地等から離れた山林、野原等には立ち入らないでください。 また、不審な金属物等には近づいたり手を触れたりしないでください。
(5)パスポートにイスラエルの査証(ビザ)や出入国スタンプが押されて いる場合には、レバノン入国を拒否されますので注意してください。ま た、ヨルダン・イスラエル国境にあるヨルダン側出入国事務所の出入国 スタンプがある場合、実際にイスラエルに入国していなくても、イスラ エルに出入国したとみなされ、入国を拒否される可能性もあります。
(6)やむを得ない事情により、「渡航の延期をお勧めします。」の地域に 滞在されている方は、平素から在レバノン日本国大使館と緊密に連絡を 取ってください。また、不測の事態に備え、食料、飲料水を備蓄し、パ スポート、貴重品、衣類等をいつでも持ち出せるように準備しておくと ともに、退避手段についても常時確認しておいてください。
(7)現地に3か月以上滞在される方は、緊急時の連絡等に必要ですので、 到着後遅滞なく在レバノン日本国大使館に「在留届」を提出してくださ い。また、届出事項に変更が生じたとき又はレバノンから去る(一時的 な旅行を除く。)ときは、その旨を届け出てください。 なお、在留届は、在留届電子届出システム(ORRネット、 http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )による登録をお勧めします。ま た、郵送、FAXによっても行うことができますので、在レバノン日本国 大使館まで送付してください。
4.隣国のシリア、イスラエルに対しても、別途危険情報が発出されていま すので、同情報の内容にも御留意ください。
(問い合わせ先) ○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐に関する問い合わせを除く) 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1 電話:(代表)03-3580-3311(内線)5139 ○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ) 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1 電話:(代表)03-3580-3311(内線)3399 ○外務省領事サービスセンター(海外安全担当) 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902 ○外務省 海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp/ http://www.anzen.mofa.go.jp/i/ (携帯版) ○在レバノン日本国大使館 住所:Serail Hill Area, Army Street, Zokak El-Blat, Beirut, Lebanon. (P.O.Box 11-3360) 電話: (961-1) 989751〜3 FAX : (961-1) 989754 ホームページ: http://www.lb.emb-japan.go.jp/index_jp.htm
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